【学術論文掲載】 Physics in Medicine and Biology

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

機械工学科・機械システム制御工学研究室が,医学系研究科放射線腫瘍学講座(医学部附属病院放射線治療部)と共同で取り組んでいる「呼吸性移動を示す腫瘍の未来位置予測」に関する研究の成果が,医学物理の学術雑誌である "Physics in Medicine and Biology" 誌に掲載されました.

Kai Jiang, Fumitake Fujii and Takehiro Shiinoki,
"Prediction of lung tumor motion using nonlinear autoregressive model with exogenous input"
Accepted Manuscript online 1 October 2019 
[DOI] https://doi.org/10.1088/1361-6560/ab49ea

この論文では,呼吸性移動を示す肺腫瘍の未来位置の高精度な予測モデルの開発に取り組んでいます.現在の放射線治療システムでは,治療装置(医療用加速器:通称「リニアック」)が治療時に必要な指定角度・姿勢を取るのに時間が掛かることから,呼吸により動き続ける腫瘍を追跡しながら連続的に治療放射線を投与するには,治療装置の位置決めに必要な時間だけ未来の腫瘍位置の予測が必須となっています.本稿では,治療装置の位置決めに必要な時間より長い時間先の腫瘍未来位置を予測するモデルを,リカレント型 NARX モデルを用いて構築しました.

 この研究の今後の発展により,実時間動態追尾照射(動く腫瘍を追いかけながら治療放射線を投与し続ける治療法)が実現されれば,患者さんが放射線の投与を受ける際に拘束される時間が劇的に短くなると期待され,技術が一段進展することになると期待されます.