ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

137【第2部】2 学部・大学院等の発展設置の目的 新制大学の特徴の一つは、学部、学科、専攻を問わずに全学生に共通する一般教育の科目が必修として設定されたことである。山口大学創設当初は、旧制山口高等学校を母体とした文理学部が一般教育の責任主体となり、各学部からも応援を得て授業が行われた。 教養部の設置は、昭和38(1963)年に国立学校設置法に「数個の学部を置く国立大学に、各学部に共通する一般教養を一括して行うための組織として教養部を置く」という条項が加えられ、文理学部が主体となって一般教育を担当している場合は、教養部を独立させる形で文理学部を改組する方針を文部省が打ち出したことによる。改組案作りは難航したが、文理学部27 名、工学部1 名、教育学部1 名、他大学1 名を合わせ計30 名(定員36 名、欠員6名)で昭和41(1966)年4 月に発足した。特色とする活動・部分 人文科学分野では、哲学、倫理学、歴史学、文学のほか、音楽・美術(いずれも非常勤講師による)を開講した。昭和56(1981)年に「東洋文化論」が新設され、また分野内総合科目として「人文科学総合」が立てられ、「日本文化論」が開設された。 社会科学分野では、法学、政治学、経済学、社会学、文化人類学、統計学、教育学、心理学、地理学など多くの科目が開設された。逐次、専任教官も配置されたが、一部の授業科目は非常勤講師や学内兼担講師で担われた。 自然科学分野では、数学、物理学、化学、地学、生物学、農学があり、物理学、化学、地学、生物学においては講義とともに実験も大きな役割を果たした。農学は学内兼担講師や非常勤講師が担当した。 外国語分野は、当初、英語、ドイツ語、中国語であった。フランス語は昭和43(1968)年に開設され、昭和48(1973)年には専任教員が配置された。中国語とドイツ語においては外国人講師や外国人教師も採用された。 保健体育分野では、講義2 単位と実技2単位が必修として課された。運動や食生活に関する理論的知識と実践方法を中心とした講義や卒業後も長期にわたって行える実技種目(エアロビクス等)の開設などがあった。 総合科目は昭和44(1969)年に開始された。昭和48(1973)年10 月には学科目として「人間環境論」が設置され専任教官(1 名)が赴任した。以来、担当者の増加も見ながら、「総合コース」と呼ぶオムニバス形式の授業を運営し、授業内容は講義録にまとめられた。1 - 2 教養部昭和41(1966)年文理学部から分離し、教養部発足昭和44(1969)年教養部大学制度検討委員会が発足しカリキュラムの改善が図られ、総合科目の開設、ゼミナール形式の授業を開始昭和53(1978)年中国・四国地区の国立大学合同合宿授業開始(夏季休暇中実施)昭和59(1984)年週2 回授業により半年間で4 単位を認定する一種のセメスター制を一部の科目で採用教養部の授業に対する学生からの評価を行う平成2(1990)年「学部化構想委員会」が、総合科学部創設構想の概要を提言平成8(1996)年大学設置基準の改正により、教養部廃止