ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

156の解明やヒートショックプロテインと癌(悪性黒色腫や膵臓癌など)の研究など枚挙に暇がない。また、平成22(2010)年に放射線治療学分野を設置し、放射線医学を用いた研究を更に強化している。 このように、医学科では基礎と臨床の融合を目指した独創的な研究活動が、長い歴史の中で現在まで受け継がれている。 保健学科では、看護学専攻と検査学専攻に分かれて研究を行っている。看護学領域では、患者家族の心理的ケア、女性のライフサイクルの支援、遺伝看護学分野での看護ケア、高齢者ケアの研究を多方面から研究している。さらには、保健医療の観点から精神疾患患者のケアの研究を行っている。検査学領域では、難治性神経疾患における慢性疼痛の病態解明や治療法の開発や臨床検査評価の国際基準の策定、猫ひっかき病やサラセミアなど血液疾患の遺伝子研究などが盛んに行われている。特に高次神経機能の研究では学内外との共同研究や医療機器の開発に取り組んでいる。社会貢献 医学部と附属病院が連携し、医療人育成センターを拠点として全国で通用する地域医療を担う総合診療能力のある医師・医療人の養成を行っている。その一貫として平成2(1990)年には総合診療部を開設して人材育成の実績をあげながら、医学部附属病院を拠点に高度先進医療を推進し、広く社会に貢献してきた。詳細は医学部附属病院の項を参照いただきたい。 医学科としては昭和60(1985)年本邦における脳死判定基準の作成、平成17(2005)年に手腕振動症候群対策としての抹消循環機能評価法の確立など厚生労働省研究に関与し、健康保険の推進に貢献している。 また、永年にわたり、山口県下の司法解剖・行政解剖を通じて死因の究明と再発防止に向けて法医学的研究に取り組み、検死制度改革へ貢献している。 さらに、山口県の修学資金を活用した地域特別枠入学生に対して医療人育成センターを中心にキャリア教育支援を行うとともに、卒前卒後の一貫教育による多職種との連携医療にも対応できる地域医療を担う人材の育成を進めている。 保健学科では、日本における看護・健康科学分野で初めての英文誌Nursing andHealth Sciencesの事務局やSTTI(SigmaTheta Tau International) のTau NuChapter支部として、地域における看護・健康科学分野を世界水準に高める人材育成に貢献している。医学祭医学部正門