ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

158輸血部、リハビリテーション部、先進救急医療センター、集中治療部、総合診療部、総合周産期母子医療センター、病理部、光学医療診療部、血液浄化療法室、生活機能向上センター、地域遠隔医療センター、高次統合感覚器医療センター、再生・細胞治療センター、超音波センター、遺伝診療部、栄養治療部、腫瘍センター、漢方診療部、肝疾患センター、放射線治療部の23 部門から構成され、専門診療科の縦糸と診療施設の横糸が紡がれ、附属病院の目指す全人的医療を実践している。 また、企画・管理部門は、医療材料物流センター、医療情報部、臨床研究センター、ME機器管理センター、医療安全推進室、医療経営センター、診療連携室、患者相談室、診療録センター、感染制御室、医療人育成センターの11 部門から構成され、診療科及び診療部門で勤務する医療従事者等を横断的に支えている。 本院は特定機能病院の指定(平成6 年)を受けてすべての分野の疾患について高度で先進的な医療を実践し、一方では国立大学病院のなかで全国に先駆けて認可された高度救命救急センター(平成12 年)を中心に多くの命を救うべく日夜努力している。また、山口県DMAT(災害時派遣医療チーム)指定病院(平成21年)、総合周産期母子医療センター指定病院(平成23 年)など、山口県における医療の最後の砦となる中核病院として、また、地域全体のレベルアップを図る目的で制度化されたがん診療連携拠点病院(平成19 年)、肝疾患診療連携拠点病院(平成21 年)として地域医療の発展に寄与している。 このように、社会のニーズの変化や医療保険制度の変更に適格に応えることができるよう、病院設備を増強するとともに柔軟に病院組織を運用し、着実な運営を行っている。これからも社会の要望に応えて患者の立場に立った全人的医療を実施し、将来を担う医療人の育成と医学・工学・生命科学の英知を集約した新しい診断および治療法の研究開発を推進することにより山口発高度先進医療を世界に発信していく所存である。 山口大学医学部附属病院の理念・目的は、 1. 患者の立場に立った全人的医療を実施する 2. 将来を担う医療人を育成する 3. 世界に発信する先進的医療を推進する 4. 地域医療を発展させる であり、全職員の共通認識になっている。 本稿では、国立大学法人化後を中心に附属病院の診療、教育・研究、経営の具体を紹介していく。診療 山口県の中核医療機関として地域医療機関との連携を推進し、地域に密着した高度な医療を提供している。その代表的なものとして、国立大学病院で最初に認可された「高度救命救急センター」(平成12 年)がある。毎年約1000例以上の高次救急患者の診療を行い、宇部・山陽小野田消防本部と連携して医師が添乗するドクターカー(平成15 年)、山口県全域をカバーするドクターヘリ基地(平成23 年)の運用など、病院に搬送されるまでの救急医療の初動体制の充実を図っており、二次救急医療機関及び救急患者搬送機関との緊密な連携体制によって危機的状態で高度な集学的治療を要する救急患者への医療を提供している。 当院は、がん診療連携拠点病院として、腫瘍センターを中心にがん診療連携協議会、拠点病院実務担当者会議、院内がん登録セミナー、緩和ケアセミナー、キャンサーボードなどの活動を行い、また、肝疾患診療連携拠点病院として、肝疾患センターを中心に診療連携協議会、地域コーディネーター養成講習会等を開催し、県内の医療機関および行政との情報交換を行うとともに地域医療を担うスタッフの育成及び連携を充実させている。腫瘍センター及