ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

160経営 附属病院の経営は、病院長のリーダーシップの下に病院戦略会議・医療経営センター会議等で毎年度の目標設定を行い、診療科長、部長、センター長が参加する病院運営審議会で着実な実施と検証を行い、経営の安定化及び収支改善に取り組んでいる。 病院の収入は、独立行政法人化した平成16 年度は16,835 百万円であったが、平成25 年度は20,286 百万円と大幅に増加している。この結果は、その間の医療費抑制政策や“医療崩壊”の危機に対して病院職員が一丸となって対応した賜である。 平成26 年度の目標値として病床稼働率88.5 %、稼働額209 億円、医療経費率38.5%を設定するなど、経営の安定化、収支の改善に取り組んでいる。このような収入増と経費削減を両立させるたゆまぬ努力の結果、病院施設・設備の計画的整備及び医療従事者の戦略的配置、処遇改善等を進めて好循環している。 病院施設・設備の計画的整備については、「施設整備年次計画表」や「設備マスタープラン」に基づき、電子カルテ、ハイブリッド手術室及び放射線治療機器等を整備した。 医療従事者の配置については、法人化後は病院収入や外部資金を用いて柔軟に配置できるようになっており、平成16 年度と平成25 年度を比較すると約370 名(教員医師40 名、看護師260 名、医療技術職員70 名)を増員している。この様な職員増により、7 対1 看護体制の維持、病棟薬剤師の配置、新たに設置した部門の専任教員の配置など、病院機能の強化を図るための体制を充実させている。 収入増及び経費削減のための取組みとしては、医療材料や医薬品の共通化および価格交渉、医事当直、病院基盤設備の保守等の外部委託、診療報酬の加算要件の整備等、対応可能なすべての取組みを行っている。併せて、医療保険制度の変更を適格に把握して診療報酬請求に技術の精緻化、DPCデータを活用したマーケティング、民間医療機関の知恵に学ぶ研修会や勉強会への参加、他大学との情報交換等を行い、専門性を必要とする職員の育成を行うことで経営の安定化を図っている。 また、附属病院は、病院機能評価、医療監視(病院立入検査)、大学間相互チェック(感染対策・医療安全・災害対策)等の第3者評価を積極的に受審することで病院機能の強化・充実を図っており、安全・安心で信頼される高度先進医療を提供し続ける体制整備に努めている。 “Your Health, Our Wish”をキャッチコピーとして、病棟新営を含めた病院機能の再配置計画を進めている。病院整備計画室を設置して各診療科、部門、センターからのヒアリングを実施して、将来の高度先進医療を体現し災害時にも病院機能を維持できる施設整備計画を進めている。新病棟は、地上14 階地下1 階で、竣工は平成30 年度、病院の整備計画全体の竣工は平成35 年度を目標としている。ダヴィンチ(ロボット手術) ドクターヘリ