ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

1667.農学部オープンセミナー等の実施 平成21(2009)年より、高大連携の一環として、高校で学習する理科の基礎知識から農学部の専門的領域に足を踏み入れるための接続授業として農学部オープンセミナーを開始した。初年度は「作ってみよう、光合成と呼吸の測定装置」、以降、「生きた細胞と細胞小器官(オルガネラ)を見る」、「身近な寄生虫の世界~食品と生活」、「光合成で決まるブドウやコムギの色と味~光合成産物の働きを計測してみよう~」、「活性酸素の話をしよう~抗酸化食品って何?~」と、毎年、大学に高校生を招き、教員による講義、実験・実習の体験の機会を提供している。また、スーパーサイエンスハイスクール事業にも協力し、高校生に講義と実験を提供している。現在の農学部 平成24(2012)年4 月に、鹿児島大学と山口大学で共同獣医学部が設立され、それに伴い、農学部は生物資源環境科学科と生物機能科学科の2 学科体制となった。教員数は多くはないが、2 学科で幅広い教育研究分野を持ち、最先端の研究活動を通じ、21 世紀の農学、農業を担う人材の育成をめざしている。 教育面においては、平成24(2012)年度より、広島大学生物生産学部と特定科目における単位互換を開始した。インターネットを利用した遠隔講義システムを整備し、両大学において、相手校開講の一部の講義の受講が可能になっている。山口大学は「植物育種学」、「植物病理学」を提供した。また、講義の提供だけでなく、遠隔講義システムを利用した合同セミナーも開催し、連携を深めている。 研究面においては、教員の活発な研究活動により、多くの大型外部資金を獲得している。また現在、農学部教員を研究代表者とする3 テーマ(「生物活性揮発性化合物の科学(松井教授)」「新規昆虫能力の探索とその利用技術開発(小林教授)」、「光による植物の制御・診断(山本教授)」)が、山口大学の研究推進体として認定されている。さらに、山本晴彦教授が中心となって進めていた植物工場人材育成プロジェクトを基盤に、完全人工光型植物工場が設立され(平成24 年8 月植物工場実証施設(第二植物工場)開所)、最新の植物生産技術に関する研究がなされている。 また、附属農場は、農学部における教育研究に利用されるとともに、公開講座など地域貢献の場としても機能している。さらに平成24 年度から、中国・四国地区の国公立大学農学系学部(9 大学)が連携して開催する総合的なフィールド教育に、「作物生産科学フィールド演習」の提供を開始し、キャンパス内に附属農場を有しているという特徴を生かして、作物生産について総合的に学ぶ機会を提供している。 国際交流活動も活発である。学部教員の約6 割が国際共同研究等に参加し、海外の大学との学部間協定は、平成26(2014)年4 月現在で13 件締結されている。特に、山口大学唯一の国際拠点事業を15 年間継続し、ASEAN諸国を中心に活発な国際共同研究を推進している。さらに、平成21(2009)年度からJENESYSプログラム「若手研究者交流支援事業」を実施するなど、学生や若手研究者の国際交流も盛んである。植物工場内