ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

191【第2部】2 学部・大学院等の発展URA(大学リサーチ・アドミニストレータ)室のURAとの連携も重要であり、本センターとURA室との連携強化によるシームレスな研究支援体制を整備拡充し、研究者に提供することが、今後の大きな使命となる。知的財産センター 山口大学は、「本学の知的財産が社会に広く活用されることを通じて大学の社会貢献を推進する」基本理念を実現するため、平成15(2003)年度文科省大学知財整備事業に採択され、本格的に知財整備活動を開始した。事業終了後も、知財活動を更に機能充実・強化し、平成24(2012)年度には知財教育部門を加えた「知的財産センター」として再編成した。本センターの取組みは以下の通りである。(1) 研究成果の権利化推進とその強化の取組み 本センターの最大の使命は、教職員による研究成果を円滑に社会へ還元するための知的財産権化である。そのため、研究成果を大学として出願、審査請求等するか否か、教員の意向、大学の戦略や知財ポリシーを踏まえ、適宜・的確に判断し、権利化を推進している。更に強い特許を創出するため、外部の有識者も加えた「知財審査員会」を毎月開催し、案件を吟味している。(2)学内知財啓発活動の推進 特許で重要な検索スキル学習のため、各キャンパスで定期的に講習会を開催し、一定のレベルに達した学生を「特許情報検索インストラクター」に認定している。彼らを要請のあった研究室へ派遣し、教員への知財支援を行うとともに、学生自身の実践的知財教育に繋げている。その他、知財啓発用に「知的財産教本」「大学と技術移転機関のための知財契約マニュアル」「研究ノート」等を発刊、配布している。(3) 山大独自で構築した特許情報検索システム「YUPASS」の有効活用 特許庁と同規模の検索システム「YUPASS」を本学で構築し、本学の研究者、学生等がどこからでも、24 時間自由にアクセスできる体制により、研究者支援や知財授業、検索講習会等に供している。(4) 文系・理系全学生への知財教育への取組み 今や、企業等で事業戦略を立てる際に知財は欠かせない。これまで理系中心に行ってきた知財教育を、文系・理系を問わず全員に実施し、社会に役に立つ人材の輩出を目指している。総合科学実験センター 総合科学実験センターは、山口大学の研究・教育をより活性化・高度化させるため、良質の研究教育支援の提供を主な目的とする。 現在の総合科学実験センターには、吉田地区に機器分析実験施設、実験動物施設、システム生物学・RI分析施設、排水処理施設、小串地区に生体分析実験施設、生命科学実験施設、RI実験施設、遺伝子実験施設の8施設がある。これらは平成15(2003)年度に、既存の学内の附属研究支援施設を統合して発足し、全学の研究支援の中核となってきた。さらに、平成24(2012)年度から大学研究推進機構に統合された。 新生の総合科学実験センターは、山口大学内での研究・教育支援をさらに充実するとともに、学外での研究教育支援を通して社会貢献にも責任を果たすことを目指している。そのために、科学・技術の発展に柔軟に対応できる効率的な支援・運営体制を構築し、信頼される技術・設備・サービスをすべての利用者に等しく供給するだけでなく、重点分野への積極的な支援を行っている。【分析実験分野】 機器分析実験施設(吉田地区):各種高性能大型装置を有し、各種機器分析を通して教