ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

195【第2部】2 学部・大学院等の発展施設である埋蔵文化財資料館は、「山口大学吉田遺跡調査団」(団長:力武一郎学長)の発掘調査成果の収蔵庫として設置された。 昭和54(1979)年に調査員(助手)1 名が配置されて以後、調査団の活動を引き継ぎ、学内の埋蔵文化財の調査・研究業務を担当しており、平成25(2013)年度の調査実績は本発掘調査2 件、予備発掘調査1 件、工事立会10 件である。また、資料館収蔵品のうち、山口県内遺跡より出土した考古資料の整理も推進しており、平成23(2011)年3 月からは「見島ジーコンボ古墳群出土資料調査報告」を毎年刊行している。 さらに、一般市民からの資料館活動への理解を増進するため、公開授業「古代人の知恵に挑戦!?古代のお米をつくってみよう」を継続して実施している。 また、図書館と共同で県内の大学図書館・博物館に呼びかけ、平成24 年3 月にスタートした、山口県大学ML(ミュージアム・ライブラリー)連携特別展は、平成25 年度には県内の9 大学の図書館・博物館12 館が、平成26(2014)年度には11 大学15 館が参加する展示企画に発展した。埋蔵文化財資料館学術資産継承事業 学術情報基盤の整備を使命とする大学情報機構の特色ある活動として「学術資産継承事業」を紹介する。 山口大学には前身校からの史資料を始め、貴重な学術資料が数多く収集されており、それらの資料群を適切な形態で保存し、将来に受け継いでいくことが大学に課せられた使命である。山口大学ではこれらの所蔵学術資料を資産として次世代に継承するため、平成17 年に大学情報機構を中心に「山口大学所蔵学術資産継承事業」を実施することが承認された。 平成18(2006)年に大学情報機構長の下に各部局からの有識者で構成する「山口大学所蔵学術資産継承事業プロジェクト活動委員会」が設置された。同委員会では学内に散在している学術資料の状況を把握するための調査を実施し、「専門別、分野別のより実働的なワーキンググループを組織し、それぞれの専門的知見に即した目標設定や作業の優先順位付け、外部資金導入、地域連携の模索等の具体的プランニングと実働を行なえる体制づくりが重要である。」との提言を含む報告書を作成した。 これを受け、平成20(2008)年7 月に「山口大学所蔵学術資産継承検討委員会」が全学委員会として設置され、事務を情報環境部学術情報課が担当する形で活動が開始された。 平成23(2011)年度からは同委員会の下に「文書・典籍専門部会」「博物・標本専門部会」の二つの実作業グループが組織され、さらに個別の資料の取扱いを検討実施するワーキンググループが設置された。各グループが活発に活動を継続し、修復・保存・展示等、資産継承事業の成果が着実に蓄積されている。 平成24 年度から、当事業の成果を学内外に公開する「成果展」を開催しており、多数の来場者が訪れている。学術資産継承検討委員会事業報告会