ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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概要

山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

75"75所」というのができました。その結果、各学部の先生方がお互いに話をされるようになって、私としてはたいへん良かったと思っています。 独立行政法人の話は、私のときはまだ議論ばかりでした。準備が十分できなくて心配していましたが、加藤先生は相当ご苦労なさったのではないかと思います。法人化の危機で大学がまとまった加藤 紘・第11代学長(平成14年~18年) 苦労がなかったとは言いませんが、レールはできていましたから非常にやりやすかったです。私の4年間でいちばん大きな出来事は、いま 中先生がおっしゃった、大学法人に変わったということです。 学長になって、当時の遠山文部科学大臣が、大学に民営的経営手法を取り入れる、日本版シリコンバレーを10か所つくる、特許を10倍にする、と言われた。全部実学です。そして、6年間の中期計画を出せ、それによって評価する、運営交付金を決める、とおっしゃったわけです。 企業の経営的手法を取り入れるというけれども、大学の人を育てる教育とか、研究というのは、そんなものではなかろうという議論は当然ありました。私もそう思いましたが、もう法律で決まってしまったのです。それで評価される、予算まで決められるとなると、やはりまずは生き残る、その中でいかに現況を持って行くか、というのが課題だと思いました。 2年後に法人化になるということが分かったので、すぐに委員会を作って中期目標を作ってもらいました。次の丸本先生のときに大学憲章ができましたけれども、まだそれもなかったわけです。「発見し・はぐくみ・かたちにする」というのだけあって、何を発見するかもないわけです。それで一生懸命勉強して、幸い私は大学のことが非常によく分かりまして、附属小学校のことまで分かりました。 そして平成16年4月1日に法人化になりました。危急存亡の秋なので、大学の人たちが皆さん一致して動いてくれました。法人化、危機、ということでまとまったのだと思います。非常に有り難いことに、スムーズに乗り切らせていただいたと思います。大学改革の第一歩─ 鹿児島大学との共同獣医学部丸本 卓哉・第12代学長(平成18年~26年) 私は 中先生と加藤先生の下で、副学長をほぼ6年させていただきました。そのときに、今までは農学部だけだったのに、全学的な視点から見なければいけないという経験をしました。ちょうど法人化の過渡期の混乱をずっと見ていて、山口大学はどこを改善していったらいいか、私なりにいくつ山口大学の「志」について語り合う5志【第1部】丸本 卓哉 (第12代学長)加藤 紘 (第11代学長)"