ブックタイトル山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

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山口大学記念誌  「志」つなぎ伝える二百年

78"78こで私にできることは何かと考えたとき、先生方の研究のサポートとか、学生の学習のサポートを全力でやっていくことが、微力だとは思いますが、私のできる仕事だと思っています。歴史の上に立っているという認識をもって日高 友江・総合図書館職員 私もいま図書館で働いていて、レファレンスというのをやっています。大学の中からも外からも日々、こういう資料はありませんかとか、このことについて調べてください、といった問い合わせが来ます。最近多いのが、 中先生のお話にもありましたが、前身の山口高商とか旧山口高校の同窓会の方からの、昔の資料を探しているのですが、それが図書館にありませんか、というお問い合わせです。そういう方とやり取りをしていると、たいへんな熱意を感じます。そういう方の思いが脈々と山口大学に_がっているんだなと感じています。図書館としては資料を保存することも一つの仕事ですが、自分もそういった歴史の上に立っているんだという認識の上に、大学を支えていく一員であるという意識をしっかり持って働いていきたいと思っています。─ 最後に、これからの山口大学はどうあるべきか、その「志」について、一言ずつお話をいただければと思います。イノベーション発生の場として三分一 政男・第8代学長 維新発祥の地であり、大業を果たした先人たちの進取の気性を受け継いで、単なる技術革新ではなく、総合大学の利点を活かした、新しい資源への挑戦、新しい組織の構築などをも含んだ広い意味での「イノベーション発生の場」として学問文化の推進役を担うことを期待しています。変革の流れに即応して村上 悳・第9代学長 歴代学長先生の話をお聞きしていると、それぞれの方々の時代に少しずつシフトしながら大学がどんどん変革してきていることがわかります。ですから、そういうことを早く自覚して、それに乗っかって、それに対応できる動きをしていくことが、「志」を受け止めて、次の次代に伝えていくことに_がるのではないかと思います。専門分野を深く研究することを忘れるな 中 平祐・第10代学長 私が海外で経験したことから言うと、それぞれの専門分野の人たちが非常に深く研究をしていて、その上で違う分野の人同士が話をしている。違っていても話をするということが大切なことなのです。しかし、専門分野を深く研究することを忘れてしまったら、全体の水準が落ちるばかりではないかと心配するのです。ですから、自分の専門分野で世界的な水準になろうと思って、一生懸命頑張って、他の分野のことなど耳も傾けないという時期があっていいんだ、そういう青春もあっていいんだと、その上でコミュニケーションとかいろんなことを言うべきだと思います。それによって大学の特徴が出てくるのだと私は思っています。"