人文学部の約束

私たち人文学部は自らが学部の理念・目標をたて、日々の研究・教育活動の基本としています。また、理念目標は入学した学生及び社会に対しての約束でもあります。アドミッションポリシーは私たち教員が人文学部に入学した学生をこの理念・目標に沿ってどのように育てるかを具体的に示したものです。グラジュエーションポリシーは私たち教員が送り出す卒業生像を示したものです。

人文学部の「理念・目的 」「目標」

「私はどこから来て、今、なぜこのように生きているのか」、「私が生きているこの世界はどうなっているのか」、「私はどのように生きていけばよいのか」──
これらを問うことは、生命を維持しようとする思いに劣らない、人の根源的な欲求です。

人文学とは、このような問いかけが学問として結晶したものにほかなりません。人文学部は、これらの問いに正面から向き合う場なのです。

現代社会における心の教育、異文化との交流などの課題はもちろんのこと、環境破壊、地域・民族紛争、原子力開発や遺伝子操作等の科学技術文明のあり方などの問題に対しても、人文学によって培われた深い洞察力と知恵が求められています。

「理念・目的」

生きることの根源的な問いにかかわり、過去と現在を見据え、将来のあるべき姿を模索することを通じて、よりよい未来を担う一人ひとりを育てること。

「目標」

  1. 「人間とは何か」を問い人生の根拠の把握を目指します。
  2. 人間の精神活動の所産である文化の本質を理解することにおいて、人間性の開発を目指します。
  3. 自らの課題を発見し、いかに探求し、表現するか、少人数教育の場において個性の確立を目指します。

人文学部の「教育理念」「目標」

「人間とは何か」という根元的な問いかけを共有し、私たちの世界の過去と現在を見据え、将来のあるべき姿を模索することを通じて、よりよい未来を築く一人ひとりを育てます。

そのために

(1)
地域や時代を超えて情報を読み解き、適切に表現できるリテラシー能力を身につけた人材を育成します。
(2)
人間や社会に関する幅広い教養と専門分野における深い学力を養い、社会の発展に寄与できる人材を育成します。
(3)
日本と国際社会に対する理解を深め、異文化交流に貢献できる人材を育成します。
(4)
少人数教育を通じて、自らの課題を発見・探究し解決できる人材を育成します。

人文学部の求める学生像
(アドミッションポリシー)

「人間とは何か」という根元的な問いかけを共有しつつ,人間の営みである社会や文化の過去と現在を見据え,そのあるべき姿の探求を通じてよりよい未来を築くことのできる人材の育成を目指します。そのために次のような学生の入学を求めています。

(1)
人間や,人間の営みである社会,文化について深く問う力を養いたいと望む人
(2)
哲学,歴史学,社会学,文学,言語学に対する向学心を持ち,将来これらの分野で活躍することを目指す人
(3)
人文学の知識を活用してよりよい未来を築くことに挑戦したい人

人文学部ディプロマ・ポリシー

「人間とは何か」という根元的な問いかけを共有しつつ、人間の営みである社会や文化の過去と現在を見据え、そのあるべき姿の探求を通じてよりよい未来を築くことのできる人材の育成を目指します。この実現のために、山口大学のディプロマ・ポリシーのもと、以下を人文学部人文学科のディプロマ・ポリシーに定めます。これらを満たした学生に対して、「学士(文学)」の学位を授与します。

(1)幅広い教養と汎用的技能
人文科学、社会科学、自然科学についての知見を広げ、人間や、人間を取り巻く世界についての課題や問題を見出すことができる。[DP1-1]
哲学、歴史学、社会学、文学、言語学の概要を把握し、さらに、その中から複数の専門分野についての基礎的な能力を身に付け、活用することができる。[DP1-2]
人文学の基礎的な知識や思考法と複数の言語による表現技能を身に付け、様々な視点から課題や問題の解決方法を構想することができる。[DP1-3]
(2)専門的な知識・技能
人文学の専門分野に関する特質を理解し、その知識や思考法を用いて課題や問題を説明することができる。[DP2-1]
人文学の専門分野に関する文献やデータを読み解き、分析することができる。[DP2-2]
人文学の専門分野に関する課題や問題を提起し、解決につなげることができる。[DP2-3]
(3)自律・協働する力と物事をかたちにする力
自律心と倫理観をもって他者と協働するとともに、人文学の知識や思考法、表現技能を総合的に活用しながら研究を構想し、それをかたちにすることができる。[DP3]