モンテカルロ計算を用いた医療被ばく線量計算
放射線治療では,治療前にX線画像やCone Beam CTを撮影し,その画像を用いることで,腫瘍位置や患者位置を確認することで,正確に狙ったところに放射線が照射されていることを確認しています.しかし,放射線治療は,長期では30日以上治療することがあり,毎日X線画像を撮影すると医療被ばくが問題となります.そこで,位置照合を行う際の被ばく線量をシミュレーションするシステムを開発し,評価しております.
3Dプリンタを用いた放射線治療補助具の開発と臨床応用
X線や電子線を用いた治療精度を高めるために,ボーラスと呼ばれる放射線治療補助具を用います.市販のボーラスは,皮膚へしっかりと密着させることができませんでした.ここで,3Dプリンタを用いた患者個別のボーラスを作成することで,放射線治療計画をより精度高く実現する(より高精度な治療)ことが可能となりました.
研究成果
- Effect of gantry speed on accuracy of extracted target motion trajectories and image quality in 4D-CBCT: Phantom study.
Yuasa Y, Shiinoki T, Fujimoto K, Hanazawa H, Uehara T, Koike M, Shibuya K.
Biomed. Phys. Eng. Express 3 (2017) 067001 - Estimation of effective imaging dose and excess absolute risk of secondary cancer incidence for four-dimensional cone-beam computed tomography acquisition.
Yuasa Y, Shiinoki T, Onizuka R, Fujimoto K.
J Appl Clin Med Phys. 2019 Nov;20(11):57-68. doi: 10.1002/acm2.12741. - Efficacy of patient-specific bolus created using three-dimensional printing technique in photon radiotherapy.
Fujimoto K, Shiinoki T, Yuasa Y, Hanazawa H, Shibuya K.
Phys Med. 2017 Jun;38:1-9.