1 目的山口大学は,「発見し・はぐくみ・かたちにする知の広場」の理念のもと,たゆまぬ研究及び社会活動とそれらの成果に立脚する教育の実践を最大の使命としている。このため,研究活動の成果を積極的に大学の知的財産として利活用するとともに,産学公が連携して地域社会の発展に貢献することを目標に,民間等との技術相談,共同研究,技術移転,大学発ベンチャー創業など極めて多様な社会貢献活動を行っている。
産業技術の向上に国立大学法人山口大学(以下「本法人」という。)の「知」を広く活用することは本法人及び地域社会にとって重要な手段の1つになっており,こうした社会貢献活動への役員及び職員の参加は,大学の強さや活力に直接的あるいは間接的に寄与することになるほか,役員及び職員の幅広い知識の獲得を進めることにもなり,個々の職員が行う学内での教育研究活動の活性化にとっても有用なことが多い。さらに,本法人の財政基盤の強化及び本法人にとって役立つ学外機関等との関係確立にも寄与する可能性がある。
一方,個々の社会貢献活動が無原則のままに放置されると,金銭的授受等を伴う学外活動が役員及び職員の責務を歪めたり,本法人が本来果たすべき役割を阻害する状況,いわゆる利益相反及び責務相反が生じ得るため,そうした事態を未然に回避するためのマネージメント・システムを構築することが求められる。
本ポリシーの目的は,本法人並びに役員及び職員の行動を制約することではなく,本法人の利益相反及び責務相反に対する基本姿勢及び考え方を内外に明示し遵守することで,本法人の社会的信頼を確保するとともに,役員及び職員の一人一人が安心して社会貢献活動に取り組める環境を整備することにある。