1 目的人を対象とする医学系研究等は,「医学の進歩は,最終的にはヒトを対象とする試験に一部依存せざるを得ない研究に基づく。」,「ヒトを対象とする医学研究においては,被験者の福利に対する配慮が科学的及び社会的利益よりも優先されなければならない。」という,ヒトを対象とする医学研究の倫理的原則であるヘルシンキ宣言に基づき行われてきた。開かれた,正当な人を対象とする医学系研究等が国民の健康維持に多大な貢献をしてきたことは紛れもない事実である。
日本における人を対象とする医学系研究等の実施については,関係指針等及び各大学等における倫理規定等に則り,その倫理性,科学性等が審査され運営されてきた。しかしこれらは利益相反についての明らかな指針となるものではない。
本ポリシーは,人を対象とする医学系研究等実施者及び関係者並びに被験者及び大学を取り巻く利益相反の存在を明らかにし,社会の理解と信頼を得て,人を対象とする医学系研究等の適正な推進を図ることを目的とする。