温暖化に耐えうる新品種の育成に関わる技術開発
温暖化に耐えうる新品種の育成に関わる技術開発
山口大学大学院創成科学研究科(農学系学域)の執行正義教授のグループでは、野菜の品種改良と栽培に関する基礎的研究を通して、温暖化に対応できる新品種の育成に関わる技術開発を行っています。特に野菜に関する野生種や在来品種を収集・維持し、来るべき時に備えてバイオリソースを整備するほか、他の研究機関にはない特殊な材料である染色体添加系統、核・細胞質置換系統や倍加半数体系統を保有し、様々な特性評価を行っています。また、機能性代謝物の宝庫「タマネギ」の化学内容成分群に着目し、染色体添加系統や交雑集団のオミクス統合解析により代謝系や遺伝系を紐解きながら、植物病害抵抗性と健康機能性を併せもつ育種素材の獲得を目指しています。
図.気候変動による気温上昇に際して発生しうる干ばつに耐性に関わる化合物を多く生産する葉ネギ(FF)の開発をシャロット1番染色体(1A)を添加することにより行いました。
Nakajima, T.; Yaguchi, S.; Hirata, S.; Abdelrahman, M.; Wada, T.; Mega, R.; Shigyo, M. Effects of Drought Stress on Abscisic Acid Content and Its Related Transcripts in Allium fistulosum—A. cepa Monosomic Addition Lines. Genes 2024, 15, 754. https://doi.org/10.3390/genes15060754
(参考)https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~agr2/kenkyu-shokai_shigyo.pdf