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プラズマを用いたCO2の出ない水素・アンモニアの製造

プラズマを用いたCO2の出ない水素・アンモニアの製造

山口大学大学院創成科学研究科(工学系学域)機械工学分野の白石僚也研究室では、「カーボンニュートラル燃料工学」に特化し、水素製造の研究を行っています。水素はCO2を排出しないエネルギーとして注目されていますが、現在の製造過程ではCO2が排出されるため、そのクリーンなメリットが失われています。さらに、水素は自然界から直接採取できず、人工的に作り出す必要があり、高効率な製造方法が求められています。研究室では「プラズマによる液体炭化水素の分解」法に注目しており、この方法は理論的に現行法よりも数倍効率が良く、CO2排出が伴わないため、クリーンな水素製造が可能です。具体的には、「プラズマ反応場への触媒効果の導入」により効率が1.3倍向上し、「プラズマからの余熱回収による水蒸気改質反応の追加」で効率が2倍に向上しました。しかし、効率をさらに高めるためにはさらなる改善が必要です。現在の問題点として、「プラズマエネルギーの大部分が反応に使われず周囲に逃げてしまうこと」や「液体中でのプラズマ発生が断続的になること」が挙げられています。今後はこれらの問題を解決し、現行法の数倍の効率を実現することが目標です。なお、白石准教授は20223月に設立された「山口大学グリーン社会推進研究会」のグリーンプロセス部会にて活動も行っています。

(参考)

  • https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~yu_green/archives/researchers/802/
  • http://www.mech.yamaguchi-u.ac.jp/?p=3943

 

    

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