ベトナムのハノイで開催されたアジア錯体会議(ACCC10)に博士課程2年の森口君と、長野で開催された有機結晶シンポジウムには修士1年の藤原君と参加してきました。 pic.twitter.com/JaHJtlBmBQ
— Ryo TSUNASHIMA (@RyoTsunashima) November 7, 2025
分子科学討論会
2024/9/18-21に京都大学が会場の「分子科学討論会」に参加してきました。僕自身、学生のころ(当時、分子構造討論会)にはじめて参加した学会で、そのころからかれこれ20年近く参加しています。
1P038 分子状金属酸化物からなるフレームワーク構造体における結晶水クラスターの熱挙動
(山口大院・創成科学)○和多 陸斗,松本 大輝,鈴木 敦子,綱島 亮
2P034 含リン複素環化合物を用いた金属フリーなペロブスカイト型分子結晶の構造と物性
(山口大院創成科学1,東北大院工2,東北大多元研3)○松田 裕海1,朝井 廉太朗1,鈴木 敦子1,芥川 智行2,3,綱島 亮1
2P042 複数の三重項状態を介したアンテナ効果を示すTb錯体とEu錯体の混晶における励起波長選択的な発光スペクトル変化
(山口大院・創成科学)○立原 真紀,鈴木 敦子,綱島 亮
3P021 再構築法によるPreyssler型ポリオキソメタレートを挿入したZnAl-LDHs複合体の作製と構造
(山口大院創成科学1,宇部高専2,広島大院先進理工3)○河村 悠汰1,藤林 将2,鈴木 敦子1,西原 禎文3,綱島 亮1
3P037 高濃度の溶液環境が希土類錯体の結晶化に及ぼす影響
(山口大院・創成科学)○長谷川 奈樹,上尾 雅大,鈴木 敦子,綱島 亮
3P039 近赤外発光性Yb錯体を持つ混晶におけるLMCT状態を介するエネルギー移動ダイナミクスの解明
(山口大院・創成科学1,岐阜大・工2)○山本 千尋1,鈴木 敦子1,綱島 亮1,窪田 裕大2
4P047 水素結合型構造体dabcoH・Xからなるハライド固溶体の構造と電気物性
(山口大院創成科学1,東北大多元研2)○大石 優希1,鈴木 敦子1,出倉 駿2,芥川 智行2,綱島 亮1
引き出しから、はじめて分子構造討論会に参加した当時の昔の写真が出てきました、、、WEBに上げようとしたのですが何かと危なさそうなのでやめておきました。少なくとも、とても心のひろい恩師であったことは間違いありません。僕なら許さないかと・・・
日本化学会春季年会
日本大学船橋キャンパスで開催された日本化学会春季年会に参加し、発表を行ってきました。4年生ははじめての口頭発表と緊張気味でしたが、発表も質疑に対する応答もとても立派でした。
【発表題目】
ポリオキソメタレートからなるフレームワーク構造体における溶媒脱離過程
○和多 陸斗1、松本 大輝2、鈴木 敦子2、綱島 亮2 (1. 山口大理、2. 山口大院創成科学)
ペロブスカイト型分子結晶ptaH2(NH4)X3(X=Br, I)の構造と物性
○松田 裕海1、朝井 廉太朗2、鈴木 敦子2、綱島 亮2 (1. 山口大理、2. 山口大院創成科学)
三元系固溶体dabcoH・(Cl, Br, I)の構造と誘電特性
○大石 優希1、三部 宏平2、鈴木 敦子1、芥川 智行2,3、綱島 亮1 (1. 山口大院創成科学、2. 東北大院工、3. 東北大多元研)
BF4-を対アニオンとしたペロブスカイト分子結晶(AA’)(NH4)(BF4)3のメカノケミカル法による固溶化
○森口 順平1、鈴木 敦子1、津野地 直2、定金 正洋2、綱島 亮1 (1. 山口大学大学院創成科学研究科、2. 広島大学大学院先進理工系科学研究科)
1,3,5-トリアザ-7-ホスファアダマンタンのモノプロトン化体の結晶構造と相転移挙動
○大坪 由季乃1、大石 優希2、鈴木 敦子2、綱島 亮2 (1. 山口大理、2. 山口大院創成科学)
Preyssler型ポリオキソメタレートーLDH複合膜の作製と誘電物性評価
○河村 悠汰1、藤林 将2、鈴木 敦子3、西原 禎文4、綱島 亮3 (1. 山口大理、2. 宇部高専、3. 山口大院創成科学、4. 広島大院先進理工)
ネオジム磁石を構成する主要金属Fe/Nd/Dyの結晶化による相互分離
○長谷川 奈樹1、鈴木 敦子2、綱島 亮2 (1. 山口大理、2. 山口大院創成科学)
固溶型ペロブスカイト分子結晶の構造と固体物性
○綱島 亮1 (1. 山口大学大学院 創成科学研究科)
学会・研究会 2023秋
今年度の秋も様々な学会に参加し、12/14には山口大学にて研究会も行いました。遠い処から参加いただいた皆様、ありがとうございました。
分子科学討論会(大阪):9/12-15
2D02 ハライド固溶体dabcoH・(Brx, I1-x)における構造・誘電特性の組成・温度依存性
(山口大院・創成科学)○大石 優希,鈴木 敦子,綱島 亮
2D16 ペロブスカイト型固溶体(H₂hmta,H₂dabco)(NH₄)(BF₄)₃の単結晶X線構造解析
(山口大院・創成科学)○森口 順平,鈴木 敦子,綱島 亮
分析化学会 第72年会(熊本):9/13-15
2P-251 三脚型シッフ塩基の置換基が結晶化によるネオジム/ジスプロシウム分離に与える影響
○上尾 雅大1、鈴木 敦子1、壹岐 伸彦2、綱島 亮1 (1. 山口大学大学院創成科学研究科、2. 東北大学大学院環境科学研究科)
奨励賞受賞講演 金属錯体の特性を利用した分離・分析機能の開発
○鈴木 敦子1 (1. 山口大学大学院創成科学研究科)
第13回 CSJ化学フェスタ2023(東京)10/17-19
P5-007 水素結合鎖構造をとるdabcoH・(Br0.8, I0.2)の強誘電性
○大石 優希・山根 沙耶・三部 宏平・鈴木 康孝・川俣 純・芥川 智行・鈴木 敦子・綱島 亮(山口大院創成科学)
P5-077 {V18}ポリオキソメタレートからなるフレームワーク構造体における結晶水吸脱着に伴う相変態および潜熱
○松本 大輝・上尾 雅大・鈴木 敦子・綱島 亮(山口大院創成科学)
第31回有機結晶シンポジウム(大阪) 11/2-3
P-57 配位子金属電荷移動状態を持つYb(III)錯体結晶の発光特性
〇鈴木敦子、壹岐 伸彦、綱島 亮
O-3 ハライド固溶体dabcoH(X1,X2) (X=Cl, Br, I)の構造・誘電特性
〇大石優希、山根沙耶、三部宏平、鈴木康孝、川俣純、芥川智行、鈴木敦子、綱島亮
日本化学会 中国四国支部大会 山口大会(山口) 11/11-12
1PA-16 Preyssler 型ポリオキソメタレートの複合膜化の試み
〇河村悠汰,藤林将,鈴木敦子,西原禎文,綱島亮(山口大理,宇部高専,山口大院創成科学,広島大院先進理工,広島大院キラル国際研究拠点,広島大先進セ,JST
さきがけ)
1PA-32 Fe3+/Nd3+共存下における Dy3+錯体の選択的結晶化の検討
〇長谷川奈樹,鈴木敦子,綱島亮(山口大理,山口大院創成)
2D-01 hmtaH・X(X = Cl, Br, I)からなる固溶型イオン結晶の構造と誘電特性
〇大石優希,鈴木敦子,綱島亮(山口大院創成科学)
2D-02 メカニカルアロイング法を用いて作製した 固 溶型ペ ロ ブ スカイト 分子結 晶(AA’)(NH4)(BF4)3 の構造・相転移挙動・
誘電物性の組成相関
〇森口順平,鈴木敦子,綱島亮(山口大院創成科学)
2F-04 [M(NCS)2(NO3)(dabcoH)2](NO3) (M=Co,Ni)の構造と誘電性
〇諏訪部由貴,大野詩織,鈴木敦子,綱島亮(山口大院創成科学,山口大理)
2PA-20 PTA を用いたペロブスカイト型分子結晶の作製と結晶構造
〇松田裕海,朝井廉太朗,鈴木敦子,綱島亮(山口大理,山口大院創成)
2PA-21 ptaH・X(X=Cl, Br, I)の作製と結晶構造
〇大坪由季乃,大石優希,鈴木敦子,綱島亮(山口大理,山口大学院創成)優秀ポスター賞
2PA-24 平面状 Ln錯体を光反応性架橋配位子で連
結した配位高分子の合成と特性評価
〇立原真紀,鈴木敦子,綱島亮(山口大理,山口大院創成)
2PA-26 LMCT状態を持つ発光性Yb錯体における
エネルギー移動ダイナミクス
〇山本千尋,鈴木敦子,綱島亮(山口大理,山口大院創成)
2PA-28 {V18}ポリオキソメタレートからなるネットワーク構造における架橋金属の固溶化
〇和多陸斗,鈴木敦子,綱島亮(山口大理,山口大院創成科)優秀ポスター賞
日本化学会春季年会
日本化学会春季年会にて発表してきました。あいにくの雨模様でしたが桜がきれいなキャンパス。皆さん発表お疲れ様でした。また、卒業生の中村君・沖君も来てくれてどうもありがとうございます。
[K204-2vn-05] ペロブスカイト型分子固溶体結晶の相転移挙動と誘電特性
○綱島 亮1、森田 萩乃1、朝井 廉太郎1、本田 弘樹1、鈴木 敦子1 (1. 山口大学大学院 創成科学研究科)
[K204-2vn-10] {V18}型ポリオキソメタレートからなるフレームワーク構造における結晶―アモルファス変態の熱分析
○松本 大輝1、上尾 雅大1、鈴木 敦子1、綱島 亮1、芥川 智行2 (1. 山口大院・創成科学、2. 東北大・多元研)
[K204-2vn-11] メカニカルアロイング法によるペロブスカイト型分子結晶の固溶化: 構造と相転移挙動の組成依存性
○森口 順平1、鈴木 敦子1、綱島 亮1、芥川 智行2 (1. 山口大院・創成科学、2. 東北大・多元研)
[K204-3pm-05] {Co(NO2)xLy}錯体の固相連結異性化における複素誘電率の評価
○諏訪部 由貴1、知念 真妃郎2、鈴木 敦子2、綱島 亮2、芥川 智行3 (1. 山口大・理、2. 山口大院・創成科学、3. 東北大・多元研)
[P1-3am-11] 水素結合型誘電体dabcoH・Xにおけるハライド固溶体の作製と構造・誘電物性への影響
○大石 優希1、鈴木 敦子2、綱島 亮2、芥川 智行3 (1. 山口大・理、2. 山口大院・創成科学、3. 東北大・多元研)
[K503-1pm-06] Nd3+/Dy3+混合溶液からのDy3+錯体の選択的結晶化における三脚型シッフ塩基配位子の置換基の影響
○眞﨑 日向子1、鈴木 敦子2、綱島 亮2 (1. 山口大理、2. 山口大院・創成科学)
卒業式
卒業式。学会の関係で参加できませんでしたが、皆さん改めておめでとうございます。卒業式と学会が毎年重なるのは何とかならないかな‥‥。研究室を離れた4名の皆さん、どうもありがとう。研究室を離れても、今まで通りに頑張ってください!それと、いつでも遊びに来てください。
卒論発表会
卒論発表会
今年度はポスター形式で行いました。
学会発表2022秋
日本化学会の中国四国支部大会(広島大学:https://nikka.hiroshima-u.ac.jp/csjcs/)に参加してきました。2020年3月から2年半のブランクで、研究室の全学生さんが対面経験が無い状態でした。9月に参加した分子科学討論会と併せ、研究室の全学生さんが対面学会にて発表できました。発表賞を頂くことが出来、この場をお借りして御礼申し上げます。
★学生優秀発表賞: https://nikka.hiroshima-u.ac.jp/csjcs/award/
。ポスター ポスター発表
・1PA-14 ネオジム共存下でのジスプロシウム錯体の選択的結晶化における配位子の置換基の影響 眞﨑日向子
口頭発表
・2B-07 テンプレート反応の利用による Nd3+/Dy3+混合溶液からの Dy3+錯体の簡易な選択的結晶化 上尾雅大
・2D-10 dabco を配位子とした新規な amphidynamic 結晶の開発 大野詩織
・2D-11 ヘキサメチレンテトラミン及び、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンのモノプロトン化体からなる固溶体の作製と構造 大石優希
学会発表2022夏
コロナ禍のため学会発表はオンラインでしたが、この夏から以前の対面形式が多くなってきました。夏に参加してきた学会について簡単に報告します。
(1) 2022/8/28-9/2, International Conference on Coordination Chemistry (ICCC) 2022, Rimini, Italy
ほぼ3年ぶりの海外渡航でした。錯体化学に関する国際会議で、これまでに何度も参加させて頂いている会議です。仙台(2018年)、フランス(2016年)、シンガポール(2014年)、スペイン(2012年)、と思えば5回目の参加です。イギリスに留学している際に学んだポリオキソメタレートに関する研究発表をいつも発表しています。今回は、幸いにも招待講演の機会を頂くことができ、とても充実した時間を過ごせました。やはり学会発表は対面が良いと再認識しつつ、発表が以前にもまして下手になってしまいリハビリが必要そうです。ポリオキソメタレートのセッションに参加し、久しぶりにあったGlasgow大学時代の友人たちも皆、以前と同じように元気で何よりでした。イタリアは初めてだったので、ついついピザやパスタを食べすぎてしまい、この先の出張生活に大きな支障をきたしました。。。
(2) 2022/9/19-22, 分子科学討論会、横浜
こちらの学会も以前から参加している学会で、思えば私が学生の頃から20年近くもお世話になっています。大学院生5名、学部生1名が発表を行いました。台風の影響で旅程の変更を余儀なくされましたが、無事に皆さん発表ができて何よりでした。最高学年のM2でも対面式の学会への参加は初めてで、コロナ禍により失ったものの大きさを改めて痛感しました。オンラインと対面ではカップラーメンと専門店のラーメン、程の違いがあります。もちろん、インスタントにはインスタントの良さもありますが、専門店の味を知ることができて良かったです。
イタリアからの疲労と偏った食生活のためか、会期終盤は痛風で歩くのも一苦労でした。
(3) 2022/9/24-10/2、International Symposium on Crystalline Organic Metals, Superconductors and Magnets (ISCOM), Le Pouliguen, France
分子結晶の電気・磁気物性に関する国際会議で発表してきました。学生のころ初めて参加した会議で、初海外渡航でした。奇しくもほとんど同じ場所での開催で、フランスのNantesから大西洋に向かったところに位置するリゾート地でした。季節を少し外れているため閑散としていましたが、ヨーロッパ随一の長さの砂浜は圧巻でした。しかし途中から痛風が再発してしまい、足を引きずりながらの学会参加が非常に苦でした。。。
パリでは鉱物博物館に寄りました。人の背丈以上の石英結晶は圧巻、やはり結晶はきれいです。
2022
論文の表紙
Review(総説)を執筆しました。
久しぶりにReviewを執筆しました。単著は大変でしたが、愉しかったのでまたどこかで執筆したいと思います。
【執筆後記】
半田(はんだ)はスズと鉛の合金で、固溶体の一種です。金属などの無機固体を構成する原子・イオンは形が球ですので、半径が類似していれば比較的容易に混合(固溶化)します。無機化合物では、原子やイオンの半径が似ていても異なる性質を示すペアがたくさんあります。例えば銅とニッケルは、周期表で隣にあるため半径はかなり似ていますが、見た目の色は異なります。無機固体は一般的に、固溶体にすることで性質が多彩になります。
しかし、分子の固溶体は事情が異なります。例えばベンゼンは炭素原子が六角形に並んだ骨格で幾何学的に球ほど単純ではありません。分子は構成する元素の種類、結合様式、形状が多彩であり、分子自身を特徴づけます。このような分子が集まってできる分子結晶・分子固体も、無機固体と同様に幾何学的に似た(homeomorphic)分子ほど固溶化しやすいことが知られています(一般に結晶構造の一致度が90%以上が必要と言われています)。しかし、性質も似ているため固溶体の性質は無機固体ほど多彩ではありません。
そこで、幾何的特徴が異なる(heteromorphic)分子の固溶体に興味が湧きました。古くは1970年代から現在までの研究例について、heteromorphicな分子の固溶体を中心に調べてみたところ、「これは固溶化しないのでは?」と思うような分子でも固溶体が形成する例もありました。そもそも、溶液相では分子は溶け合いやすくあまり不思議なことでは無いかもしれません。例えば、ベンゼンと水は混ざりませんが、ベンゼンとエタノールは溶け合い混合溶液を与えます。つまり、分子の幾何学的特徴の相違に加えて、構造の秩序性も固溶度を決める要因で、分子を騙すような戦略を使えばheteromorphicな分子も固溶化できます。固体から液体に近づくほど、秩序性が低下します。それに伴い分子は固溶化し易くなります。このような戦略を持てば、多彩な分子を用いてさらに多彩な固溶体を作ることができ、分子固溶体はとても興味深い物質群に見えてきました。
「homeomorphic」は固溶化しやすい分子に対して使われていた表現ですが、「heteromorphic」は反義語にあたり、私が勝手に(良いかどうかは別にして)使った言葉です。分かりにくい処もあるかと思いますが、ご意見など遠慮なくメールください。ryotsuna’at’yamaguchi-u.ac.jp
誕生日
実験実験...
予定していた日本化学会の春季年会もなくなり、比較的時間があるので実験三昧の日々です。思えばしばらく自分で実験をしなくなっていました。合成実験、単結晶の育成、X線回折実験などなど。勘はまだ鈍っていなかったようで安心しましたが、手が薬品でかぶれてしまい・・・
追いコン
修論・卒論の発表会も終わり、先日卒業生の追いコンがありました。あっという間の一年でしたが、研究はだいぶ進みました。M2とB4の皆は、楽ではない3.5年と1.5年のだったと思います。ありがとうございます&お疲れ様でした!
ところで、今年も行った「効きビール」、腕が落ちていました。来年に向けて出直しです。
三年生
オープンキャンパス→カルボン酸の香り
8/10に理学部がある吉田キャンパスのオープンキャンパスでした。
頑張って準備をしてきた赤ワインの蒸留、苦戦するところもありましたが無事に蒸留できました。高校の教科書にも載っている実験です。
蒸留したエタノールにはワインの香りが残っていました。ワインを蒸留して樽で熟成するとブランデー。ブランデーがフルーティーな香りがする理由が良くわかりました。ちなみに、ビールを蒸留して樽で熟成させるとウイスキー。香りは分子性の化合物で揮発性が高いことを考えると、エタノールと一緒に蒸留されても不思議はありません。
ちなみに、香りや味の成分は全て分子性の化合物だそうです。紙やプラスチック、食物繊維の主成分など、口で溶けない高分子は無味無臭です。
話がだいぶずれますが、吉草酸(CH3-CH2-CH2-CH2-COOH)はとても臭い。学生のころに何も知らずに嗅がされた記憶が消えません。お酢の成分である酢酸(CH3COOH)と非常に似た構造で、RCOOHと書けるカルボン酸の仲間。Rはアルキル鎖で炭素鎖数1が酢酸で4が吉草酸。分子は構造が似ていると性質も似てきます。お酢は嗅ぎなれているので「くさい」とは感じませんが、臭いはきつめ。となると、炭素鎖数が2や3のカルボン酸もくさいのか・・・?このような疑問は研究の第一歩です。はたして、カルボン酸のなかで一番くさい分子は、炭素鎖数がいくつなのか・・・?現存する化合物の中で「最もくさい」」と呼ばれる分子はどのような構造をしているのか・・・?









































































