第1回国際協力Talk show~アフリカ・アジア~の開催
5月23日に吉田キャンパス総合図書館において、第1回国際協力トークショーを実施しました。本学では、文部科学省の実施する「大学の世界展開力強化事業」令和2年度・アフリカ諸国との大学間交流形成支援に採択され、本トークショーはその一環として、アフリカ地域に知見のある国際協力機構(JICA)と共同開催したものです。本イベントはオンラインでも配信し、現地では学生及び教職員約20名、オンラインからは8名の出席がありました。
第1回目となる今回は、『What’s happening in Africa Now!』のテーマで、3人の講演者の専門知識及び経験等様々な角度からアフリカの現況を話していただきました。
一人目の講演者は富本幾文経済学部特命教授(国際連携担当副学長補佐)で、統計データを用いてアフリカ地域の概況を説明した後、国連の掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の観点から、サブサハラ地域諸国の現状及び課題に触れ、課題に対する日本の国際協力、山口大学の連携について紹介がありました。
次に、本学経済研究科修士課程1年のGebreslasie Abraham Melesさんから講演いただきました。Abrahamさんは、冒頭で本トークショー翌日の5月24日が出身地エリトリアの独立記念日であることに触れ、エリトリアの歴史的な背景から言語や食生活等の文化、また、飢餓や砂漠化等の直面している課題を紹介されました。特に、同国は「アフリカの角」と呼ばれる地域に属し、各地で民族紛争が勃発することによる政情の不安定が最も大きな問題ということでした。発表の最後では、山口での様子を紹介され、充実した留学生活を過ごしていることを伺うことができました。
最後の講演者は、山口県JICAデスク国際協力推進員の小川真奈さんでした。小川さんからは、JICAの事業とこれまでの成果、ケニアで地元住民が作成した手編み籠生産・販売のマネジメントに携わった自身の海外協力隊の経験談を紹介いただきました。経験談の中では、小川さんが日々の活動で心がけていた4つの観点「よそ者(新しい視点で)」「一緒に(信頼関係、次へ)」「持続可能性(自分たちで)」「自発性(自分ごとに)」といった、国際協力における重要なポイントを示唆いただきました。
それぞれのトーク後の質疑応答では、学生から様々な質問が挙がり盛り上がりを見せました。
本トークショーは定期的な開催を予定しており、次回は7月頃の開催を計画しています。本イベントを通じてアフリカ地域に対する理解を深める機会を提供し、学内外にアフリカ地域との交流促進の機運を高めるきっかけにしたいと考えています。なお、講演は本学webサイトに後日掲載予定です。
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