山口県周遊観光の活性化のための観光客動態データ収集システムの開発と活用
2016年採択プロジェクト紹介(5)
プロジェクト名:山口県周遊観光の活性化のための観光客動態データ収集システムの開発と活用
および観光客受け入れを含めた山口型エコ交通システムの検討
研究代表者:野村 淳一 准教授(経済学部)
概要を教えてください。山口県の観光の活性化には山口県全体に広く散らばる魅力的な観光資源をつなぐ経路自体を魅力的にすることが有効であると考えおり、そのためには、利用者が多く、柔軟に山口県の観光を楽しめる自家用車利用者に焦点を当て、その実際の動態を調査することが重要であると考えております。現在は、スマートフォンが普及しており、その位置情報を活用することで、観光客の動態を把握することが可能となっています。本研究プロジェクトでは、山口県の観光客動態データを収集するアプリを開発し、そのデータを活用して自家用車による魅力的な周遊観光ルートの提案、駐車場・案内板などの改善、山口県観光の魅力の発信に取り組みます。 プロジェクトを計画しようと思ったきっかけは何ですか? 本学の経済学部に観光政策学科ができた約10年前、ICタグという位置情報を取得するシステム技術を活用して、今回のプロジェクトで話をしたような観光客の動態を把握するプロジェクトがありました。当時の学部長が2年~3年くらいかけた実験でしたが、ICタグ関連機器を設置するためのコストが高く、狭い範囲での調査しかできませんでした。 具体的にどのようなことをするのですか 学生には、積極的に関わってもらおうと考えています。具体的には、学生におすすめ観光ルートを企画してもらい、実際にその通り自動車で動いてもらう。その動きがしっかりデータとして集約できるかということを確認することと、実際に行ってみて分かる魅力や不満等の情報も集約していきたいと思っています。 最後に一言お願いします。今回、山口大学発のベンチャー企業にアプリ開発を任せようと考えています。こうした、山口大学で育ち生まれた芽と山口大学とが共同で事業を行うような環境が整えられたら、今後、起業家を目指す学生たちの良い刺激になると思っております。また、本プロジェクトに関わった学生たちが、データ分析等のスキルを身につけ、卒業後も、観光分野や官公庁の核となる人物として成長してもらえたら嬉しいです。 |