李柱国教授が2022年日本コンクリート工学会賞(論文賞)を受賞しました
2022.07.08
本学科の建築材料学研究室・李柱国教授が、「都市ごみ焼却灰を使用したジオポリマーコンクリートおよびその環境安全性に関する研究」で、共同研究者・近藤瑠星さん(李教授が指導した大学院前期課程修了生)ならびに池田攻先生(本学名誉教授)と、2022年日本コンクリート工学会賞(論文賞)を受賞しました。
近年、ポルトランドセメントを使用しない低炭素建設材料であるジオポリマーに関する研究が注目されている。李教授らは、焼却主灰をジオポリマーコンクリートの細骨材として、焼却飛灰を多孔質ジオポリマー硬化体の活性フィラーとして利用するために、コンクリートと多孔質硬化体の調合、反応生成物、性能および重金属・塩素の固定率・溶出量などについて広範な検討を行い、都市ごみ焼却灰の安全な処理方法および新しい安価なジオポリマーの製造方法を提案している。本研究成果は、天然細骨材の枯渇問題や環境配慮型コンクリート技術の発展に貢献するところが大きく、学術的・工学的に価値が高いものと評価されている。なお、同研究は、2020年に開催された国際会議(6th International Conference on Construction Materials)においても優秀論文賞(Best Paper)を受賞し、国際的に高い評価を収めました。
本研究成果に基づいて発表された論文:
①Recycling of Waste Incineration Bottom Ash and Heavy Metal Immobilization by Geopolymer Production, Journal of Advanced Concrete Technology, Vol. 19, 259-279, 2021.4
②Development of Foamed Geopolymer with Addition of Municipal Solid Waste Incineration Fly Ash, Journal of Advanced Concrete Technology, Vol. 19, 830-846, 2021.7