感性デザイン工学科の授業科目は、大学人としての教養を身につけるための共通教育科目と、工学全般の基礎や専門知識を学ぶ専門科目に分けられます。共通教育科目は1年次の吉田地区での科目が中心で高学年ほど少なくなり、2年次以降、次第に専門科目の比重が増していきます。専門科目Iでは工学全般の基礎として数学、物理を、専門科目IIでは建築の多岐に渡る分野について幅広く学びます。
講義紹介
1年生 感性デザイン概論
建築空間の設計・計画・環境・構造について、基本的な考え方と事例を示し、建築空間を造るために必要な事項について理解を深めることを目的とした講義です。オムニバス形式で毎回異なる教員が担当します。1年生は工学部がある宇部市の常盤キャンパスではなく、山口市の吉田キャンパスで学ぶため、学科の教員と顔を合わせる機会にもなっています。
2年生 設計製図I・II
設計製図I・IIは演習科目で教員の話を聞くだけでなく実際に手を動かして作業を行う講義です。設計製図Iでは、基本的な建築図面の見方、描き方、表現の仕方について学びます。設計実務経験のある教員が、製図の基礎を指導しています。設計製図IIでは、RCラーメン構造についてその成り立ちを理解するために、図面模写、小課題製作、模型製作等を行います。演習を通して空間構成の表現技法、模型製作技法を身に付けます。
3年生 建築設計演習I~IV
一人一人が建築設計の課題に取り組む講義です。2カ月に1つの設計課題が課され、①戸建住宅、②美術館、③オフィスビル、④集合住宅の順に取り組みます。小規模でシンプルな建築物の設計からスタートし、徐々に大規模で複雑な建築物の設計にチャレンジしていきます。10名程度のグループに分けてそれぞれに担当教員が付き、少人数でのエスキス(設計指導)を毎週行います。実際の建築設計に携わっている方からも指導を受けながら、完成を目指します。講評会では、優秀作品に選ばれた学生が、同級生、教員の前でプレゼンテーションを行います。
4年生 総合研究I・II
卒業研究にあたる講義で、各自で研究に取り組んで論文にまとめます。感性デザイン工学科では、一部の学生は卒業研究の代わりに卒業設計を行います。4年生の1年間の大半の時間は卒業研究または卒業設計に費やされます。学生は研究室に配属され、教員の指導を受けて卒業研究または卒業設計に取り組みます。4年間の学生生活の総まとめとして発表会での発表を行います。