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11月28日に、株式会社ニップン中央研究所イノベーションセンターより猪熊貴之氏をお迎えし、「ニップンの小麦研究―新規澱粉変異小麦―」と題して、ご講演頂きました。
小麦粉の品質を決定する要素として、種子のデンプン、タンパク質、硬度が挙げられます。猪熊氏はじめニップンの研究所ではその中でもデンプンに注目し、小麦粉胚乳デンプンの生合成に関わるGranule bound starch synthase I(GBSSI)とStarch synthase IIa(SSIIa)のアイソザイムの構成を最適化することにより、最高粘度の上昇、糊化温度の低下といった新規な特性を持つことを明らかにされました。また、その遺伝子型を交配によって持ち込んだ栽培品種の開発に関する話題についても触れていただきました。企業研究の一端を知る良い機会になったと実感しています。学生からも質問が出るなど活発な議論が行われ、充実した時間となりました。