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研究成果/活動報告 result

2022年12月8日

第3回植物科学セミナーを開催しました。

121日に、東北大学大学院生命科学研究科の日出間純先生をお迎えし、「植物の太陽紫外線適応戦略機構」と題して、ご講演頂きました。

植物は太陽の光エネルギーを利用することができる唯一の独立栄養生物であり、生息する環境に適応し、進化を遂げながら地球上で発展してきました。日出間先生は、太陽光の中でも一般的に生物にとって有害であるとされる紫外線UVBによる障害やその耐性機構の研究をされています。講演では未発表のデータも含め、これまでの研究を丁寧に説明してくださいました。植物の本質を捉える分子メカニズムに力強く迫り、研究の成果が世界規模で深刻な問題になっている食糧問題の解決に繋がる様子に心が躍りました。さらに、地球の中だけではなく宇宙空間から研究を展開する壮大なストーリーに聴衆は目を輝かせていました講演後も活発な議論が行われ、充実した時間となりました。

2022年12月5日

セミナーを開催しました。

1128日に、株式会社ニップン中央研究所イノベーションセンターより猪熊貴之氏をお迎えし、「ニップンの小麦研究―新規澱粉変異小麦―」と題して、ご講演頂きました。

小麦粉の品質を決定する要素として、種子のデンプン、タンパク質、硬度が挙げられます。猪熊氏はじめニップンの研究所ではその中でもデンプンに注目し、小麦粉胚乳デンプンの生合成に関わるGranule bound starch synthase I(GBSSI)Starch synthase IIa(SSIIa)のアイソザイムの構成を最適化することにより、最高粘度の上昇、糊化温度の低下といった新規な特性を持つことを明らかにされましたまた、その遺伝子型を交配によって持ち込んだ栽培品種の開発に関する話題についても触れていただきました。企業研究の一端を知る良い機会になったと実感しています。学生からも質問が出るなど活発な議論が行われ、充実した時間となりました。

2022年10月14日

大学院博士後期課程3年生の手嶋琢さんが日本きのこ学会で学生優秀発表賞を受賞しました。

 大学院創成科学研究科ライフサイエンス系専攻博士後期課程3年生の手嶋琢さん(松井健二教授研究室)が、日本きのこ学会第25回大会で学生優秀発表賞を受賞しました。
 手嶋さんは、2022年9月26日-28日に開催された日本きのこ学会第25回大会において、「担子菌ジオキシゲナーゼはキノコ香気成分
1-オクテン-3-オールの生成に必須である」と題した研究を発表し、審査の結果、学生優秀発表賞に選ばれました。

 1-オクテン-3-オールはマツタケオールとも呼ばれ、キノコに特徴的な香気成分です。この化合物がどのようにして作られるのか、40年以上も不明のままでしたが、手嶋さんを中心とした本学の研究グループと、京都大学、佐賀大学、森林総研、メーファーラン大学との共同研究で世界で初めて1-オクテン-3-オール生合成酵素を発見し、その性状を明らかにしました。

 この成果の一部は国際誌 Journal of Biological Chemistryにも掲載されました。

2022年9月15日

Journal of Agricultural and Food Chemistryに論文が掲載されました。

真野純一教授の研究グループによる論文がJournal of Agricultural and Food Chemistry誌に掲載されました。植物への塩ストレス条件で発芽や根の伸長が阻害されるとき,活性カルボニル種(RCS)を特異的に消去するカルノシンなどのジペプチドを与えると,発芽や根の伸長が回復することを示し,塩ストレスにおけるRCSの細胞障害作用の重要性を明らかにしました。

https://doi.org/10.1021/acs.jafc.2c03800

2022年8月21日

Plant & Cell Physiologyに論文が掲載されました。

武宮淳史准教授と真野純一教授らの研究グループによる論文がPlant Cell Physiol誌に掲載されました。活性酸素の下流で生成する活性カルボニル種(RCS)が青色光シグナル伝達を阻害することで気孔閉鎖を促進することを示し、環境ストレス下における気孔開閉の厳密な制御機構の一端を明らかにしました。

https://academic.oup.com/pcp/article-abstract/63/8/1168/6628426?redirectedFrom=fulltext

 

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