山口大学教育学部音楽教育選修 山大音研

教員紹介

高橋 雅子たかはしまさこ

高橋 雅子

経歴

音楽科教育(主に合唱指導法、変声期研究)
東京学芸大学大学院教育学研究科音楽教育専攻修了後、東京芸術大学大学院音楽研究科音楽教育専攻研究生として2年間研鑽を積む。教育学修士。日本合唱指揮者協会事務局員、中学校教諭(音楽)、小学校非常勤講師(音楽)を経て現職。
著書に、『音楽活動のかたちをひろげる(小学校音楽教育実践指導全集 第7巻)』(日本教育図書センター 2003 共著)、『SERENO(音楽科教育実践講座)』(ニチブン 2004 共著)、『音楽と近代教育(音楽教育史論叢 第二巻)』(開成出版 2005 共著)、『戦後音楽教育60年』(開成出版 2006 共著)、『小学校教員養成課程 音楽科教育法』(教育芸術社 2008 共著)、『教育におけるグローバル化と伝統文化』(建帛社 2014 共著)、翻訳に"Grundriβ der Musikpaedagogik"ジークリト・アーベル−シュトルート著『音楽教育学大綱』(音楽之友社 2004 共訳)など。研究論文多数。
担当科目:教科教育法音楽、音楽科教育法Ⅰ〜Ⅳ、教職概論、音楽科内容開発研究、音楽科授業実践基礎演習、教職実践演習、卒業研究、基礎セミナー、教職キャリア形成Ⅰ・Ⅱ、合唱表現Ⅰ・Ⅱ

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斎藤 完さいとうみつる

斎藤 完

経歴

音楽学(トルコ音楽、近現代日本における音楽文化)
東京芸術大学音楽学部邦楽科卒業(琴古流尺八専攻)、同大学大学院音楽研究科修士課程修了(音楽修士)。在学中、日本国文部省派遣留学生としてトルコ共和国・イスタンブール工科大学付設国立トルコ音楽院に2年間留学。帰国後、同大学大学院音楽研究科後期博士課程、単位取得満期退学。上野学園大学非常勤講師などを経て現職。
著書に、『飲めや歌えやイスタンブール』(音楽之友社 2002 単著)、『民謡秘宝紀行』(白水社 2004 単著)、『幽玄なる響き 人間国宝・山口五郎の尺八と生涯』(出版芸術社 2008 共編著)、『アラブの音文化』(スタイルノート 2010 共著)、『思想としての音楽』(講談社 2011 共著)、『青島幸男読本』(CDジャーナル 2012 共著)、『映画で知る美空ひばりとその時代 銀幕の女王が伝える昭和の音楽文化』(スタイルノート 2013 単著)、『中東世界の音楽文化』(スタイルノート 2016 共著)、『中東・オリエント文化事典』(丸善出版 2020 分担執筆)など。研究論文多数。『邦楽ジャーナル』誌にてCD・DVD・書籍のレビューを担当。第28回田邉尚雄賞(東洋音楽学会)受賞。
担当科目:音楽史概論、音楽史演習、音楽理論、合奏Ⅰ、音楽学概論、音楽学演習、音楽科内容開発研究、音楽科授業実践基礎演習、教職実践演習、卒業研究、初等科音楽、基礎セミナー、美空ひばりと昭和の音楽文化

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友清 祐子ともきよゆうこ

友清 祐子

経歴

ピアノ
東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学卒業。同大学大学院音楽研究科修士課程修了。在学中、ハンガリー政府給費留学生としてハンガリー国立リスト音楽院に3年間留学。2008~2013年、東京芸術大学音楽学部ピアノ非常勤講師。 第42回・43回全日本学生音楽コンクール福岡大会第2位。第3回WAKI PIANOコンクール、教育長賞受賞。第4回かやぶき音楽堂デュオコンクール(ヴァイオリンとピアノのためのデュオ部門)第1位。イタリア・シエナにてマウリツィオ・ポリーニ氏のセミナーに参加。これまでに、新ブダペスト弦楽四重奏団と共演。
担当科目:ピアノⅠ~Ⅳ、伴奏法、ソルフェージュ、音楽科内容開発研究、音楽科授業実践基礎演習、教職実践演習、卒業研究、初等科音楽、基礎セミナー、西洋音楽の世界

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白岩 洵しらいわじゅん

白岩 洵

経歴

声楽
東京芸術大学音楽学部声楽科を卒業、同大学大学院音楽研究科修士課程を音楽教育専攻にて修了。2015年~2016年、東京芸術大学アートリエゾンセンターにて研究員を務める。大島博、高丈二、福島明也、長町順史、小森輝彦の各氏に声楽を師事。大学在学中は芸大バッハカンタータクラブに在籍し、小林道夫氏からバロック音楽の薫陶を受ける。2011年、2012年、サントリーホールオペラ・アカデミーにおいて、ジュゼッペ・サバティーニ氏のマスタークラスに参加。2014年、二期会ニューウェーブ・オペラ、ヘンデル「ジューリオ・チェーザレ」出演。同年、文化庁委託事業、プッチーニ「ラ・ボエーム」出演。2015年、文化庁委託事業、ブゾーニ「アルレッキーノ」出演。同年、ドイツ・シュトゥットガルトにてディートリヒ・ヘンシェル、ヘルムート・ドイチュら各氏のマスタークラスに参加。第16回日本モーツアルト音楽コンクール入選。第26回日本ドイツ歌曲コンクール(旧友愛ドイツ歌曲コンクール)入選、同時に聴衆者賞を受賞。第35回飯塚新人音楽コンクール入選。東京二期会会員。日本音楽教育学会会員。日本ドイツリート協会会員。高声会会員。
担当科目:独唱Ⅰ~Ⅴ、合唱Ⅰ~Ⅲ、指揮法、ソルフェージュ、合奏Ⅱ、小学校歌唱伴奏法、音楽科内容開発研究、音楽科授業実践基礎演習、教職実践演習、卒業研究、初等科音楽、基礎セミナー、宗教音楽入門

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専任教員以外

氏名(五十音順) 専門 関連科目
今村方子 リトミック 音楽科教育法Ⅲ
川手艶子 打楽器 合奏Ⅱ
久保田尚 音楽科教育 合唱指導法Ⅰ
熊本陵平 作曲・ピアノ 作・編曲法Ⅰ〜Ⅲ、音楽理論
柴﨑恵子 和楽器(筝) 合奏Ⅰ(和楽器を含む。)
原田美英子 管楽器(クラリネット) 管楽器Ⅰ〜Ⅲ
米本太郎 伝統芸能(狂言) 合唱Ⅰ(日本の伝統的な歌唱を含む。)

専任教員から一言

ここでは各教員からのメッセージを掲載しています。

音楽科教育:音楽教員という仕事の魅力と意義(高橋雅子)

 山大音研は、進路状況を見ても分かる通り、中学校音楽教員もしくは音楽に強い小学校教員を育てています。
 みなさんは、音楽そのものの魅力については十分理解していることでしょう。しかし、教員として教える立場になれば、「なぜ学校に音楽の授業があるのか」という一見当たり前のような問題について自分なりの信念を持ち、音楽の良さや美しさを子どもたちに伝えていく必要があります。
 音楽教員という仕事には、次のような魅力と意義があります。
① 音楽の広がる空間を子どもたちと共有できること
② 生涯を通して音楽に親しむ子どもたちを育てること
③ 音楽を通して美しいものを美しいと思う感性を育てること
④ 音楽に対する価値観や多文化への理解を育てること
 つまり、音楽の授業は教科書に載っている曲を教えるのではなく、曲(音楽)を通してこれらを経験させたり教えたりするために存在するのです。

音楽学:音楽学とは?(斎藤 完)

 みなさんは音楽を素晴らしいものだと考えていることでしょう。音楽科教育や実技系の授業も、「音楽は素晴らしい」という前提でおこなわれます。 それに対して、音楽学関連の授業(音楽史、音楽学概論など)ではそうした前提はありません。音楽学の最終的な目標は「音楽とは何か」を考えることによって、「人間とは何か」を知ろうとすることにあります。ですので、音楽が単なる空気振動に過ぎないことを認めたうえで、なぜ私たちがそれを「すばらしい」と感じるのかを解明しようとします。
 こうした問題意識から音楽学関連の授業では、まず音楽に関して当たり前だと思っていたことを疑い、借り物の音楽観を捨て、自ら能動的に音楽を考える力を育てる機会を提供したいと考えています。

実技(ピアノ):レッスンについて(友清祐子)

 ピアノのレッスンでは、譜面上に書かれてある情報から、作曲者が何を伝えたいのか、或いは何を感じ取ってほしいのかということを汲み取り、それを音で表現していく「演奏」を探求していきます。そのためには、柔軟な手首・腕など身体の使い方も再度見つめ直していきたいと考えています。バロックから近現代までの作品に触れながら、それぞれの様式も踏まえ、一緒に楽譜を読み解き、演奏の幅を広げていきましょう。

実技(声楽):レッスンについて(白岩洵)

 声楽学習にとって最初の困難は、それぞれ生まれもった声を使用しなければならない点です。それぞれの声の質や色は生来のもので、気分で交換することはかないません。まずはその唯一無二の声を肯定するところがスタート地点です。歌唱技術を身に付けることは、自身を拡張するような感覚があります。自分の限界だと感じている壁を取り払い、レッスンを通してまだ見ぬ技術や表現に出会うことで、自身のさらなる可能性に気がつくことができるはずです。また、レッスンにおいては学生同士の鑑賞を勧めています。様々な声種、あるいは課題克服の過程をともにすることは、自身の振り返りや新たな発見に繋がるのみならず、学校現場でふれるだろう児童・生徒の多様なケースに応じた、実践的な引き出しになるでしょう。

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