イベント

イベント実施報告

2024年度  2023年度  2022年度  2021年度  2020年度 

2024年度

2024年8月10日(土)2024年度山口大学オープンキャンパスで説明ブースを開設

2024年8月10日(土)、2024年度山口大学オープンキャンパスにおいて、常盤キャンパスのオープンキャンパス総合受付前の一角に、地域レジリエンス研究センター防災・減災グループの紹介ポスターと防災グッズを展示するブースを設け、受付後の来場者を中心に説明資料を配布し説明を行いました。

防災グッズは防災用折り畳みヘルメット、サバイバルブランケット、非常用トイレを展示し、実際に触れてもらいました。非常用トイレは見本を配布するとともに、実際に水とトイレットペーパーを袋に入れて凝固剤でゲル状に固まった様子も展示し、通常の便器での使用方法や野外で便器が無い場合の使用方法について説明しました。

8月8日に宮崎県日向灘を震源とする地震が発生し、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されたこともあり、今回の展示ブースが非常用品の備えを見直したり、ハザードマップを改めて確認したりするきっかけになれば幸いです。

国と山口県の防災関連サイトは、本ホームページのリンクに掲載しております。


2024年6月25日(火)第7回時間防災学セミナーを開催

2024年6月25日(火)、WEBにて「第7回時間防災学セミナー」(地域レジリエンス研究センター主催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から256名が参加しました。

セミナーでは、秋田大学大学院理工学研究科助教の田口岳志氏が、秋田県の地形・地質・気象の特徴と降雨の傾向、秋田県における近年の洪水被害の状況、秋田県雄物川流域で時間防災学の視点で行われた古文書調査と地層採取による洪水痕跡調査結果について講演しました。

秋田県の洪水被害状況については、特に2023年7月に発生した豪雨による内水氾濫で秋田市内が冠水した状況が動画を交えて詳しく紹介されました。

雄物川流域の古文書調査では、大仙市古文書解読ボランティアの協力を得ながら大仙市古文書アーカイブスの資料を調査し、「災害史」だけでなく日記などの「生活史」からも災害記録を読み取る作業を行ったことが具体例を交えて紹介されました。古文書調査から得られた情報をふまえて選定した調査地点では、柱状の地層サンプルを採取できるハンディジオスライサーを用いて堆積物を採取し、地層構成、粒度特性、顕微鏡観察を行うとともに、木片などの炭化物試料の放射性C14年代測定を行い、調査結果から一連の洪水痕跡を整理できたことが紹介されました。古文書と地層調査による洪水履歴を対比することで、過去の洪水履歴を知る手掛かりとなることが示され、時間防災学の視点を知る貴重な機会となりました。

【講演内容】

講師:田口 岳志 氏(秋田大学大学院理工学研究科 助教)
講演題目:「時間防災学の視点で読み解く秋田県雄物川流域の洪水痕跡について」

2024年6月5日(水)鈴木グループ長が宇部高等学校の2年生に講義を実施

2024年6月5日(水)、地域防災をテーマに課題研究に取り組む宇部高等学校探求科2年生7名が引率教員2名とともに常盤キャンパスに来学し、山口大学地域レジリエンス研究センター防災・減災グループの鈴木素之グループ長が、「宇部市における自然災害のリスクについて」と題して地盤災害の概要やハザードマップの使い方、ハザードマップに記載されないが注意すべき危険個所などについて講義しました。生徒の皆さんはとても真剣に聴講、質問していました。今後の課題研究に少しでも役立てば幸いです。


2024年5月7日(火)令和6年能登半島地震災害調査報告会を開催

2024年5月7日(火)、WEBにて「令和6年能登半島地震災害調査報告会」(地域レジリエンス研究センター主催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から189名が参加しました。

報告会では実際に令和6年能登半島地震の被災地で調査・支援を行った地域レジリエンス研究センター防災・減災グループのメンバー5名とメンバーが指導する大学院生1名が、現地の被害および支援の状況について報告しました。前半4件は地盤や土木構造物、家屋などの建物の被害についての報告を、後半2件は医師および看護師が避難所で行った支援について報告を行いました。地域レジリエンス研究センター防災・減災グループでは、今後も継続的に調査研究を行って参ります。

【演題および発表者】

「令和6年能登半島地震による地盤被害の報告」鈴木 素之(山口大学大学院創成科学研究科)
「令和6年度能登半島地震で発生した斜面崩壊の地形的特徴と現地調査報告」瀧本真理、太田岳洋(山口大学大学院創成科学研究科)
「地震動と橋梁構造物等の被害について」渡邊学歩(山口大学大学院創成科学研究科)
「令和6年能登半島地震における七尾市中心市街地の建物被害」楮原京子(山口大学教育学部)
「能登地震DMAT派遣」(録画による発表)鶴田良介(山口大学大学院医学系研究科)
「珠洲市大谷地区避難所支援」網木政江(山口大学大学院創成科学研究科)

2023年度

2024年3月26日(火)第6回時間防災学セミナーを開催

2024年3月26日(火)、WEBにて「第6回時間防災学セミナー」(地域レジリエンス研究センター防災・減災グループ、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から136名が参加しました。

セミナーでは一般財団法人砂防フロンティア整備推進機構専門研究員の井上公夫氏から、1923年の関東大震災による土砂災害を中心に、現地調査および膨大な歴史的資料から読み解いた知見を講演いただきました。

関東大震災では東京の火災による被害がよく知られていますが、神奈川県横浜市でもほとんどの市街地が火災で燃えたこと、また、神奈川県は火災以外にも土砂災害が原因の死者および住宅被害が多く発生したことが紹介されました。関東大震災の前日かなりの降雨があり、また大震災の2週間後の台風でもかなりの降雨があったことから、地震直後の土砂災害だけでなく、2週間後の台風による降雨でも土砂災害が発生し多くの被害があったということで、様々な資料から明らかになった詳細な被害状況について、多くの写真、動画、貴重な歴史的資料を示しながら説明がありました。

横浜市街の地震直後の被害状況については、当時の横浜在留外国人であるアメリカ人貿易商プール氏が「古き横浜の壊滅」という著書を残しており、彼が震災直後どのような経路で避難したかをたどることで当時の生々しい被害状況を知ることができることが紹介されました。過去の災害から学ぶ際、災害を扱った文学作品も貴重な資料となることを知ることができ、大変有意義なセミナーとなりました。

講師の井上氏は多くの著書や土木情報サービス「いさぼうネット」のシリーズコラム「歴史的大規模土砂災害地点を歩く」で歴史的大規模土砂災害の事例を多数詳細に紹介しており、今回セミナーで紹介しきれなかった事例については以下で読むことができます。
シリーズコラム「歴史的大規模土砂災害地点を歩く」

【講演内容】

講師:井上 公夫 氏(一般財団法人砂防フロンティア整備推進機構 専門研究員)
講演題目:「関東地震(1923)による土砂災害の概要とプールの逃避行、復旧・復興に果たした神戸の役割」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。


2024年3月23日(土)第3回山口大学国際同窓防災・環境オンラインセミナーを開催

2024年3月23日(土)、WEBにて「第3回山口大学国際同窓防災・環境オンラインセミナー(The 3rd International Alumni Online Seminar on Disaster Prevention and Environment)」が開催され(地域レジリエンス研究センター防災・減災グループ主催、山口大学工学部社会建設工学科、グローカル環境・防災学研究会共催)、日本、インドネシア、東ティモール、バングラデシュ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、カナダの8か国から50名が参加しました。本セミナーは、海外から山口大学に留学・修了後、各国で活躍している卒業生と在学生の交流の場を提供しています。同時に、地方レベルの災害や環境の問題を共有し、解決のための国際的な研究協力関係を強化することを目的としています。

セミナーは招待講演と、2021年4月に東ティモールで発生した洪水災害のその後に関する特別セッション、山口大学在学生・卒業生による口頭発表セッションの3部構成で行われました。

招待講演では、山口大学工学部社会建設工学科の関根雅彦教授が、東ティモール国立大学の支援プロジェクトについて、長年同学科の教員が関わってきた取組み内容と修士課程設置に向けた課題について講演を行いました。

2021年4月に東ティモールで発生した洪水災害からの復興状況に関する特別セッション(座長:工学部社会建設工学科教授・関根雅彦)では、工学部社会建設工学科教授・山本浩一による東ティモール洪水災害に対する山口大学の対応についての紹介が行われました。続いて、JICA東ティモール事務所の氏家慶介氏とフォンセカ・パトリシア氏から東ティモール洪水災害の被害状況と復興のためJICAが行ってきた取組みについて紹介が、東ティモール国立大学のベンジャミン・マルティンス講師とフゴ・シメネス講師からは、事前録画したビデオの放映による発表がありました。ビデオ発表では、ベンジャミン・マルティンス講師から、土砂移動で河道が閉塞している深刻な状況の紹介および改善への提案が、フゴ・シメネス講師から、資金不足で道路の施工や維持管理の状態が悪く、のり面崩壊などが起こっている現状について紹介がありました。さらに、山口大学大学院創成科学研究科の博士課程の学生であり東ティモール国立大学の講師でもあるレアンドロ・マデイラ・ブランコ氏から、洪水で発生した土砂堆積物を現地の建設資材として再利用する挑戦について紹介がありました。6名の発表の後、東ティモール、インドネシア、バングラデシュの参加者から質問があり、活発な質疑応答が行われました。

山口大学在学生・卒業生による口頭発表セッション(座長:工学部社会建設工学科准教授・中島伸一郎、山口大学大学研究推進機構教授・大澤高浩)では、留学生5名と自国で活躍する卒業生2名に加え、2024年2月26日~3月6日にJSTさくらサイエンスプログラムで来学して研修を受けたインドネシア国ブンカリス高専2名の計9名が防災や環境に関係した発表を行い、参加者との質疑応答が活発に行われました。

各国の防災、環境の分野で活躍する卒業生と在学生、教員、その他の参加者が互いに問題点などを共有できた有意義な会となりました。

当日のプログラムは以下からご覧いただけます。
https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~cldpm/pdf/20240323program.pdf


2024年2月3日(土)「自然災害研究協議会中国地区部会令和5年度研究発表会」を開催

2024年2月3日(土)、「自然災害研究協議会中国地区部会令和5年度研究発表会」(主催:自然災害研究協議会中国地区部会、共催:地域レジリエンス研究センター防災・減災グループ、グローカル環境・防災学研究会)がWEB開催され、大学、民間企業、その他一般から63名が参加しました。自然災害研究協議会中国地区部会の研究発表会は2014年度(平成26年度)から実施しており、今回は10回目の開催となります。

山口大学地域レジリエンス研究センター防災・減災グループ長で中国地区部会部会長を務める鈴木素之教授の開会挨拶に続き、大学や企業から16名の研究者が防災・減災に関する国内外の最新の研究成果について報告を行いました。過去の研究発表会で中心であった工学系の研究発表に加え、保健学の視点での発表もあり、普段接点の無い研究者同士の交流の機会にもなりました。オンライン参加者からも質問が寄せられ活発な議論が行われました。

午後に開催された特別講演では、山口大学大学院創成科学研究科を定年退職され、現在同研究科の非常勤講師を務める村上ひとみ氏に「2023年トルコ・カフラマンマラシュ地震(M7.8)の現地調査:震度と被害分布」と題して講演いただきました。2023年2月6日に発生したトルコの大地震では、300kmの地震断層に沿って11県もの広範囲におよぶ被害が発生し、連続して2度目の地震が起こったことから、建物被害26万棟以上、死者5万人以上と被害規模も甚大であったことが報告されました。トルコでは建物の耐震基準はあるが施工の際に守られないケースもあり、そのことが建物被害を大きくしたことも指摘されました。被害状況の全体像を把握するためのアンケート震度調査については、昨年4月の現地での試行面接調査の結果をふまえ、昨年秋から小・中・高校の生徒の保護者を対象に1万人規模のオンライン震度調査を現地との共同研究プロジェクトとして実施し、現在解析を行っている最中とのことで、結果の発表が待たれるところです。また講演では被災者支援について、軍隊による大規模な応急テント村の設営や赤新月社による温かい給食の提供など、日本との違いが紹介されました。長年トルコの地震調査に関わってきた講師による多くの写真を用いた講演により、報道では知ることのできない現地の状況や社会背景等を知ることができ、今後、日本での地震被害軽減を考える上でも大変貴重な機会となりました。

※特別講演のスライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。
※一般発表の要旨を掲載した研究論文集は自然災害研究協議会中国地区部会HPの研究論文集第10号のページからご覧いただけます。

村上ひとみ氏による特別講演


発表者および演題 プログラムPDF

開会挨拶 部会長:鈴木 素之(山口大学大学院創成科学研究科)

第1セッション 座長:鈴木 素之(山口大学大学院創成科学研究科)

1-1. 山本晴彦(山口大学大学院創成科学研究科)「2023年5月7日~8日の豪雨により伊丹市天神川で発生した浸水被害の特徴」
1-2. 滝山路人(山口大学大学院創成科学研究科)「令和5年梅雨前線における厚狭川流域の被災状況について」
1-3. 白水元(東海大学建築都市学部)「水害被災地SAR観測データの複素ニューラルネットワークによる地物検出についての検討」
1-4. 三戸裕矢(山口大学大学院創成科学研究科)「直線開水路の横越流における流出角度に関する実験的研究」

第2セッション 座長:梶川勇樹(鳥取大学工学部)

2-1. 松木宏彰(復建調査設計株式会社)「東広島市黒瀬町の流紋岩地帯の地質特性と土石流発生履歴」
2-2. 香川拓輝(山口大学大学院創成科学研究科)「インドネシア国ブンカリス島北部海岸における泥炭地盤安全率」
2-3. Joaninha Belo Ornai( Graduate School of Sciences and Technology for Innovation, Yamaguchi University)「Probe for Measuring Three-Dimensional Groundwater Velocity without Borehole」英語発表
2-4. 河内義文(株式会社ケイズラブ)「プルアパートベイズンと治水対策」

特別講演

【講師】村上ひとみ氏(山口大学大学院創成科学研究科 非常勤講師)
【演題】2023年トルコ・カフラマンマラシュ地震(M7.8)の現地調査:震度と被害分布について

第3セッション 座長:榊原弘之(山口大学大学院創成科学研究科)

3-1. 弘中勇駿(山口大学工学部)「自己組織化マップによる西部中国地方の気象場と線状降水帯の関係性の分析」
3-2. 松尾岬(山口大学工学部)「過去の白黒災害写真とそのカラー化された写真の印象およびその理由に関する比較調査」
3-3. 斎藤美矢子(山口大学大学院医学系研究科)「水害発生時における住民同士の呼びかけの意思と近隣交流の実態調査」
3-4. 嵩西璃子(山口大学医学部保健学科)「平時におけるA大学の看護学生の自然災害に対する防災意識と防災行動についての関連」

第4セッション 座長:朝位孝二(山口大学大学院創成科学研究科)

4-1. 目山直樹(徳山工業高等専門学校)「教科単元「防災とまちづくり」の受講者にみる文系・理系の学生間の「防災対応」のとらえ方の差異」
4-2. 目山直樹(徳山工業高等専門学校)「右田小学校でのリモート型防災教育の企画、実施とその効果右田小学校での継続的な防災教育の取り組み#1」
4-3. 福田真之介(徳山工業高等専門学校)「右田小学校北側にある流路工のモニタリング情報の児童への提供と児童の防災意識の変化 右田小学校での継続的に防災教育の取り組み#2」
4-4. 猪股俊亮(山口大学大学院創成科学研究科)「地域内交通を活用した災害時避難支援の可能性-宇部市厚南地区を対象に-」

閉会挨拶 前部会長:朝位 孝二(山口大学大学院創成科学研究科)

自然災害研究協議会中国地区部会HP:https://www.ndrc-chugoku.org/index.html


2023年10月28日(土)宇部市厚南・厚東地区まちの減災ナース育成研修(1回目)を開催

宇部市厚南・厚東地区でまちの減災ナース育成研修1回目(山口大学地域レジリエンス研究センター地域防災・減災センターグループ主催、宇部市共催)を開催しました。昨年度、宇部市藤山・鵜の島・新川地区での研修に引き続き、宇部市では2回目の開催となります。

この研修では、地域の看護職が、まちの減災ナースの役割について理解し、地区防災計画制度等の地区減災活動に必要な基礎知識について学ぶとともに、地域特性や防災・減災に関する課題に対し、看護の視点をもって課題解決していく能力を養うことを目的としています。基礎知識に関する動画での事前学習と、月1回ずつ計3回で構成されたプログラムになります。

今回は座学がメインでしたが、今後シンポジウムやグループワークなどを通して、受講者同士や、受講者と各地区防災関係団体とのつながりや交流の機会を予定しています。

【研修内容】

1) 宇部市の地域特性と防災の取り組み(宇部市防災危機管理課 江本賢二副課長)
2) ハザードマップの活用
(1) 土砂災害(山口大学大学院創成科学研究科 鈴木素之教授)
(2) 洪水・内水・津波・高潮(山口大学大学院創成科学研究科 森啓年准教授)
3) 水害時における高齢者の避難行動支援(山口大学大学院創成科学研究科 榊原弘之教授)
4) 宇部市における要配慮者の対応と課題(宇部市健康福祉部地域福祉課 牧田晶生課長)

※本研修は公益財団法人鹿島学術振興財団特定テーマ研究助成金により実施されました。


2023年11月25日(土)宇部市厚南・厚東地区まちの減災ナース育成研修(2回目)を開催

まちの減災ナース育成研修2回目(山口大学地域レジリエンス研究センター地域防災・減災センターグループ主催、宇部市共催)を、宇部市厚南市民センターにて開催しました。

午前中は、「地域コミュニティ主体の防災・減災活動」について、受講生が事前課題として取り組んだ成果を発表し合いました。

午後からは、受講生に加えて、2地区の自主防災会など防災福祉関係団体等から5名のシンポジストと地区防災関係者17名が参加され、ミニシンポジウムを行いました。2地区における防災・減災への取り組みやまちの減災ナースに期待することなど、活発な意見交換が行われました。山口大学大学院医学系研究科 鶴田良介教授の総評後に閉会となりました。受講生と地区防災関係者との顔合わせの場にもなり、今後の地区活動につながる有意義な研修となりました。

【研修内容】

1) 地域コミュニティ主体の防災・減災活動(受講生)
2) ミニシンポジウム:厚南・厚東地区の防災・減災への取り組み(厚南地区自主防災会 新城寛徳会長、厚東地区自主防災会 溝上明会長、宇部市立厚東小学校 西嶋智校長、医療法人社団 厚心会ホスピサイドプレイス 福島彰子管理者、宇部市西部第1地域包括支援センター 国重直美センター長)

2023年12月16日(土)宇部市厚南・厚東地区まちの減災ナース育成研修(3回目)を開催

最終回となる、まちの減災ナース育成研修3回目(山口大学地域レジリエンス研究センター地域防災・減災センターグループ主催、宇部市共催)を開催しました。

午前は、避難所設営や宇部市における避難者の健康管理のしくみについて学びました。

午後は、地区別にグループワークを行い、これまでの研修内容を振り返り、地区の防災・減災に関しての気づきを共有し、地区の防災福祉コミュニティづくりを目指し、どのような取組みがあればよいかを考えました。昨年度の受講者で現まちの減災ナースである、福島彰子さん、内海富枝さんも参加され、まちの減災ナースとしてできそうなことを話し合い、今後の活動を考える機会になりました。

研修の最後に、山口大学地域レジリエンスセンター防災・減災グループ 榊原弘之副センター長より、受講生11名へ修了証が授与されました。

【研修内容】

1) 避難所運営と避難者の健康管理の仕組み(宇部市健康福祉部地域福祉課 宮原美起係長)
2) グループワーク:地区の防災福祉コミュニティづくりを目指して-地区の防災・減災に関する課題とまちの減災ナースとしての今後の取組み-(受講生)

2023年10月3日(火)「第9回防災・減災講演会」を開催

2023年10月3日(火)に「第9回防災・減災講演会-地震、豪雨による道路被害から学ぶ」(地域レジリエンス研究センター防災・減災グループ、グローカル環境・防災学研究会共催)が山口大学工学部会場とWEB配信を併用したハイブリッド形式で開催されました。会場では関係者等13名が参加し、WEBでは大学、民間企業及びその他一般から400名が参加しました。本講演会は2名の講師をお招きして2部構成で行われました。

第1部では、東京電機大学名誉教授・東京電機大学総合研究所客員教授の安田進氏に、地震時の道路盛土の被害について講演いただきました。2004年新潟県中越地震における関越自動車道、2009年駿河湾沖地震における東名高速道路及び2007年能登半島地震における能登有料道路の被害事例を写真とともに示しながら、盛土崩壊の原因・メカニズムについて説明があり、高速道路の盛土はよく締め固められているため地震時に変状し難いが、600 Galを超えるような大変強い地震動だと変状すること等が紹介されました。また、2011年東北地方太平洋沖地震における東京湾岸などの市街地での平面道路の様々な液状化被害事例についても、メカニズムとともに紹介がありました。

第2部では、東日本高速道路株式会社技術本部シニアエキスパートの横田聖哉氏に、高速道路におけるのり面災害と対策の動向について講演いただきました。2019年上越自動車道の大雨による地すべり災害、2021年常磐自動車道の切土地震災害及び2022年常磐自動車道の盛土地震災害について説明があり、いずれのケースも災害のきっかけは稀にみる大雨や大地震ですが、計測機器を設置して観測していたことで災害後の解析に役立ったことが紹介されました。盛土災害は、大雨の後に盛土内の地下水位が高くなり、その後の大地震をきっかけに被害規模が大きくなるため、特に透水性が低い土が使われている場合は注意が必要なこと、そして設計段階から十分な排水対策を考慮する必要があることが述べられました。現在、同社では、全線の航空レーザー測量によって微地形を把握し災害リスク分析を行うことで災害形態を予測しており、今後はリスクの高い箇所について現地調査を進めていく等最新の対策についても紹介いただきました。

実際に多くの災害現場に関わってこられた講師の生の声を聞くことができ、大変貴重な講演会となりました。

【講演内容】
[第1部]
講師:安田 進 氏(東京電機大学 名誉教授、東京電機大学総合研究所 客員教授)
講演題目:「地震時の道路盛土の被害」 発表スライド
[第2部]
講師:横田 聖哉 氏(東日本高速道路株式会社技術本部 シニアエキスパート)
講演題目:「高速道路における最近ののり面災害と対策の動向」 発表スライド

※発表スライドにはパスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。

安田進氏による講演(会場の様子)

安田進氏による講演(オンライン)

横田聖哉氏による講演(会場の様子)

横田聖哉氏による講演(オンライン)


2023年9月9日(月)"International Symposium on Peat Mass Movement and Peat-derived Carbon Transport in Peatland”を開催

2023年9月9日(月)、WEBにて”International Symposium on Peat Mass Movement and Peat-derived Carbon Transport in Peatland”が開催され、79名が参加しました(共催:インドネシア国リアウ大学泥炭災害研究センター(CPDS)、インドネシア国ブンカリス高専、山口大学地域レジリエンス研究センター防災・減災グループ)。泥炭および泥炭由来の有機炭素が環境中に放出されると温暖化の原因となることが懸念されますが、この有機炭素の水環境への流出は、現在北方および熱帯泥炭地の両方で発生しており、環境への影響を評価するには泥炭輸送のメカニズムを明らかにする必要があります。本シンポジウムは、長年にわたり泥炭土砂輸送に関する研究実績のある欧州の研究者から知見を共有いただき、熱帯泥炭地の問題解決に向けて熱帯泥炭地研究者とともに水環境における泥炭堆積物の動態について議論し、今後この分野における研究交流を進めることを目的として開催されました。

シンポジウムの前半はアイルランドの研究者、Laurence Gill教授(トリニティ・カレッジ・ダブリン)とShane Regan博士(アイルランド国立公園野生生物保護局)の2名から基調講演をいただきました。後半では、インドネシアのリアウ大学のAhmad Muhammad氏の司会のもと、基調講演を行った2名をコメンテーターに迎え、熱帯泥炭地研究を行っているインドネシア人研究者と日本人研究者それぞれ3名がパネリストとなり、熱帯泥炭地の泥炭輸送問題について議論を深めました。

講演題目などは、以下のシンポジウムのプログラムをご覧ください。
https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~cldpm/pdf/20230909flyer.pdf


2023年8月5日(土)2023年度山口大学オープンキャンパスで説明ブースを開設

2023年8月5日(土)、2023年度山口大学オープンキャンパスにおいて、常盤キャンパスのオープンキャンパス総合受付前の一角に、地域レジリエンス研究センター防災・減災グループの展示ブースを設け、受付後の来場者を中心に説明資料を配布しました。

展示ブースでは、防災用折り畳みヘルメットやサバイバルブランケット、非常用トイレを展示し、実際に触っていただきました。特に非常用トイレは、水とトイレットペーパーを袋に入れて凝固剤で固まる様子を確認したり、段ボール製の簡易便座に座ったりなど、使い方を体験していただきました。また、パソコンやスマートフォンで災害リスクなどを調べる方法を紹介しました。この説明会が、身近な方々と災害への備えについて話をするきっかけになれば幸いです。

国と山口県の防災関連サイトは、本ホームページのリンクに掲載しております。

 

2022年度

2023年3月14日(火)「第8回防災・減災講演会」を開催

2023年3月14日(火)、「第8回防災・減災講演会」(地域防災・減災センター、グローカル環境・防災学研究会共催)が山口大学工学部の対面会場とWEB配信を併用したハイブリッド形式で開催されました。対面会場では地域防災・減災センターメンバー6名が参加し、WEBでは大学、民間企業、その他一般から207名が参加しました。

講演会では兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科教授で同 地域創造機構地域連携教育研究センター長、兵庫県立淡路景観園芸学校教員でもある平田富士男氏に、阪神淡路大震災、東日本大震災の復興支援の取組みについてご講演いただきました。

具体的には、阪神淡路大震災の約4年後から兵庫県立淡路景観園芸学校で「まちづくりガーデナー」コースを立ち上げ、地域で緑化ボランティアのリーダーとなる人材を育成し、「花やみどり」をツールとして地域コミュニティの再生と活性化を図る取組みや、園芸を通じて被災者の心を癒す園芸療法士を育成する取組みなどを行っていることをご紹介いただきました。さらに、「地域創成人材教育プログラム」として学生が地域の課題を見つけ解決策を提案、実践し、成果を地域に還元するところまで行う取組みについてもご紹介いただき、技術士に求められる能力との共通点もお話いただきました。

また石巻市において、市民ボランティアの育成に始まり、市民が自らどんぐりを育てる市民森づくり活動、さらに市民が津波復興祈念公園の指定管理者としての役割を担うまでの10年におよぶ復興支援の取組みについてもご紹介いただきました。

震災により地域にもともとあった課題があぶりだされてくること、防災対策を充実しても地域・人が無傷で済むことは決してないが、傷の大きさは住民の意識と行動により差が出てくることなど、長年復興活動に携わってこられた方の言葉の重みを感じる大変貴重な講演会となりました。

【講演内容】

講師:平田 富士男 氏
兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科教授
(兼)同 地域創造機構地域連携教育研究センター長
(兼)兵庫県立淡路景観園芸学校教員
講演題目:「復興まちづくりと教育機関の役割-阪神・淡路大震災と東日本大震災の復興まちづくりから-」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。


2023年3月3日(金)YU-UCLシンポジウム“Earth Observations for Disaster Prevention”を開催

2023年3月3日(金)、WEBにてYU-UCLシンポジウム“Earth Observations for Disaster Prevention”が英国のUniversity College London(UCL)と山口大学との交流事業の一環として昨年に引き続き開催され、47名が参加しました(共催:Institute for Risk and Disaster Reduction (IRDR), University College London、山口大学地域防災・減災センター、山口大学応用衛星リモートセンシング研究センター)。

UCL IRDR所長のJoanna Faure Walker教授と山口大学副学長(国際連携担当)の石井由理教授の開会挨拶に引き続き、UCLを中心に英国から4名、山口大学から3名が講演を行い、最後は山口大学地域防災・減災センター長の鈴木素之教授の閉会挨拶で終了しました。講演では、防災・減災のためにリモートセンシングなど様々な手法を用いた地球観測が行われていることが紹介されました。

【演題および発表者】 (当日のプログラムPDFはこちら

“Disasters Avoided – Earth Observations and the Greater Whole”
Gareth Byatt, Independent Consultant in Risk and Resilience and Ilan Kelman, University College London, UK
“Observational Study on Precipitation Mechanisms by Particle Imaging Radiosonde”
Kenji Suzuki, Yamaguchi University, Japan
“Micro Observations Over Time, Ways of Seeing with Community Knowledge Holders”
Victoria Pratt, Invisible Flock, UK
“Various Means for Space-Based Monitoring of Atmospheric Water Vapour”
Kenji Imaoka, Yamaguchi University, Japan
“Post-Disaster Damage and Recovery Monitoring using Remote Sensing”
Saman Ghaffarian, University College London, UK
“Development of the Method to Detect Landslide Areas using Single Optical Sensor Imagery”
Tsuyoshi Eguchi, Yamaguchi University, Japan

2023年3月2日(木)「第4回国際防災・環境セミナー」を開催

2023年3月2日(木)、「第4回国際防災・環境セミナー」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)が山口大学工学部の対面会場とWEB配信を併用したハイブリッド形式で開催されました。対面会場では山口大学の教職員、学生が15名参加し、WEBでは大学、民間企業、その他一般から37名が参加しました。

セミナーでは防災学の世界的権威であるユニバーシティカレッジロンドン(UCL)のディヴィッド・アレキサンダー教授に「Managing Today's Complex Crises: Lessons From the Past」と題してご講演いただきました。今年2月に発生したトルコ・シリア地震の事例などを紹介しながら、将来起こる災害は過去と全く同じということはあり得ないが、複雑化する災害に備え安全な未来に向けてより良い戦略をたてるため、過去の災害の教訓を学び役立てる必要性についてお話されました。将来の災害への備えを考える上での示唆に富んだ非常に有意義なセミナーとなりました。

【講演内容】

講師:Prof. David Alexander, University College London (UCL), UK
講演題目:Managing Today's Complex Crises: Lessons from the Past

 

2023年1月23日(月)「第7回防災・減災講演会」を開催

2023年1月23日(月)、「第7回防災・減災講演会」(地域防災・減災センター、グローカル環境・防災学研究会共催)が山口大学工学部での対面会場とWEB配信を併用したハイブリッド形式で開催されました。対面会場では感染対策を行ったうえで8名が参加し、WEBでは大学、民間企業、その他一般から228名が参加しました。

講演会では防災科学技術研究所 水・土砂防災研究部門 総括主任研究員で、先端的研究施設利活用センター 副センター長でもある酒井直樹氏から、予測力・予防力に回復力を加えた総合力であるレジリエンスについて防災科学技術研究所の考えが示された後、熊本地震での阿蘇の大規模斜面崩壊等を例に土砂災害の課題についてのお話がありました。また、防災科学技術研究所では自然降雨に近い状態を再現できる大型降雨実験装置を備えており、土砂災害、地盤浸透、盛土など全長400mにもおよぶ実験区画で様々な実験が可能であることを、画像や動画を用いてわかりやすくご説明いただきました。企業や大学との共同研究も推進しており、水害時でも水に浮く耐水害住宅の実験や降雨下のドローン飛行実験など、民間との共同研究による最新の技術も紹介されました。最後に避難の重要性に関連して、住んでいる地域の特徴について各自が把握することや、情報が一元化されることの重要性などについてもお話があり、レジリエンスな社会を実現するために何が必要かを考えるきっかけとなる貴重な講演会となりました。

【講演内容】

講師:国立研究開発法人防災科学技術研究所 水・土砂防災研究部門 総括主任研究員
先端的研究施設利活用センター 副センター
酒井 直樹 氏
講演題目:「レジリエントな社会を支える先端的研究施設の利活用」

2022年12月26日(月)「第3回国際防災・環境セミナー」を開催

2022年12月26日(月)、「第3回国際防災・環境セミナー」(地域防災・減災センター、グローカル環境・防災学研究会、椹野川河口域・干潟自然再生協議会ブルーカーボンWG共催)が山口大学工学部での対面会場とWEB配信を併用したハイブリッド形式で開催されました。対面会場では感染対策を行ったうえで21名が参加し、WEBでは大学、民間企業、その他一般から240名が参加しました。

セミナーではジャパンブルーエコノミー技術研究組合理事長で港湾空港技術研究所沿岸環境研究領域長でもある桑江朝比呂氏から、ブルーカーボンとは大気中の二酸化炭素が海に吸収され海底や海洋生物などに貯蔵された炭素であること、主要な吸収源が藻場であることなどブルーカーボンの基礎についてお話いただいた後、最新の観測結果や国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)におけるブルーカーボンをめぐる世界の最新動向等についてご紹介いただきました。また、現在のブルーカーボンを増やす海辺の環境活動はボランティアに支えられており持続可能ではなく、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルを実現するためには、今後ブルーカーボンの取引を増やすための仕組みづくりが重要であることが示されました。山口県内での活発な取り組みも紹介され、大変有意義なセミナーとなりました。

【講演内容】
講師:ジャパンブルーエコノミー技術研究組合理事長 桑江 朝比呂 氏
講演題目:「世界と日本のブルーカーボンの最前線」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。


2022年12月17日(土)「自然災害研究協議会中国地区部会令和4年度研究発表会」を開催

2022年12月17日(土)、「自然災害研究協議会中国地区部会令和4年度研究発表会」(主催:自然災害研究協議会中国地区部会、共催:地域防災・減災センター、グローカル環境・防災学研究会)がWEB開催され、大学、民間企業、その他一般から132名が参加しました。自然災害研究協議会中国地区部会の研究発表会は2014年度(平成26年度)から実施しており、今回は9回目の開催となります。

今年度から中国地区部会の部会長を務め、山口大学地域防災・減災センターのセンター長でもある鈴木素之教授の開会挨拶に続き、大学や企業から15名の研究者が防災・減災に関する最新の研究成果について報告を行い、オンライン参加者からも多くの質問が寄せられ活発な議論が行われました。

後半の特別講演では、前部会長の朝位孝二教授(山口大学大学院創成科学研究科)の司会のもと、山口大学大学院創成科学研究科の山本晴彦教授が、32年にわたる災害現場の現地調査から得られた貴重な知見について講演を行いました。特別講演は土木学会CPDプログラムの認定を受けたことにより、昨年度までより幅広い分野から多くの方に参加いただくことができました。最後に朝位孝二教授の閉会挨拶で研究発表会を締めくくりました。

自然災害研究協議会中国地区部会HP

発表者および演題 
研究論文集PDFプログラムPDF

開会挨拶 部会長:鈴木 素之(山口大学)

第1セッション 座長:山本 浩一(山口大学)

1-1. 田邉 虎太郎(山口大学大学院)「線状降水帯と災害発生の関連に関する研究」
1-2. 朝位 孝二(山口大学大学院)「アメダスデータを用いた山口県の暖候期における降雨特性に関する研究」
1-3. 福丸 大智(山口大学大学院)「深層学習を用いたリアルタイム河川水位予測システムに関する基礎的検討」
1-4. 江口 翔紀(山口大学大学院)「数値シミュレーションを用いた土石流を起因とする河川氾濫リスクの評価」

第2セッション 座長:朝位 孝二(山口大学)

2-1. 古場 杏奈(山口大学大学院)「筑後川支流下弓削川流域における土地利用変遷による水害リスクの変化」
2-2. 松木 宏彰(復建調査設計(株))「広島市周辺の花崗岩地帯と東広島市黒瀬町周辺の流紋岩地帯の土石流発生頻度」
2-3. 後根 裕樹(株式会社エイト日本技術開発)「大規模地震後の降雨により発生した土砂災害に関する文献調査」
2-4. 宋 浩博(山口大学・ジオサーチ(株))「河川護岸などからの吸い出しによる空洞・陥没発生過程に関する模型実験」

第3セッション 座長:森 啓年(山口大学)

3-1. 石丸 太一(山口大学大学院)「排水の濁りに着目した動水勾配変動下における細粒分流出挙動の時間変化」
3-2. 森本 真吾(ドボクリエイト株式会社)「関門層群地山での切土に伴う斜面安定性に関する2次元数値解析の適用検討」
3-3. 松本 晶(多機能フィルター株式会社)「土壌藻類を組み込んだ自然侵入促進型植生マット(BSCマット)の性能評価」
3-4. 藤井 公博(ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社)「パイルスラブ式盛土の改良杭頭部に用いるジオテキスタイル土のうの動的特性」

第4セッション 座長:鈴木 素之(山口大学)

4-1. 目山 直樹(徳山工業高等専門学校)「山口県における住民参加支援ツールによるハザードマップの運用 住民参加型土砂災害ハザードマップ策定支援プロセスの検討#5」
4-2. 山田 暁(山口大学大学院)「過去の白黒災害写真とそのカラー化された写真の印象に関する比較調査」
4-3. 香川 拓輝(山口大学大学院)「熱帯沿岸泥炭地の地盤崩壊発生時期の特定」

特別講演

【講師】山本 晴彦(山口大学大学院 教授)
【演題】わが国で発生する風水害の特徴-32年間(1991~2022年)の現地調査とデータ解析を基礎として-

※特別講演の資料はこちらにて公開しております。

閉会挨拶 前部会長:朝位 孝二(山口大学)


2022年10月29日(土)宇部市藤山・鵜の島・新川地区まちの減災ナース育成研修(4回目)を開催

2022年10月29日(土)に最終回となる、まちの減災ナース育成研修4回目(山口大学地域防災・減災センター主催、宇部市共催)が、宇部市新川ふれあいセンターにて開催されました。

午前は、宇部市地域福祉課の江本絹世主幹より「新型コロナウイルス等の感染症に配慮した避難所運営」についてご講義いただき、避難場所や避難所の設営・運営、避難者の役割、避難所での感染対策などを学びました。続いて、宇部市社会福祉協議会地域福祉課の山田芳徳氏より「災害ボランティアセンターの運営」についてご講義いただき、災害ボランティアセンターの役割や活動、災害ボランティア活動前の準備などを学びました。

午後は、「地区の防災・減災に関する課題とまちの減災ナースとしての今後の取組み」として、地区別にグループワークを行いました。これまでの研修内容を振り返り、地区の防災・減災に関する課題、課題解決のための取組、まちの減災ナースとしてできることを話し合い、3グループとも活発なディスカッションをされていました。グループワークで話した内容を全体で共有し、今後の活動を具体的に考える機会になりました。山口大学大学院医学系研究科先進救急医療センター 鶴田良介教授に講評いただき、平時から医療職が地域と共に防災・減災の取り組みを行う重要性について再認識しました。
研修の最後に、地域防災・減災センター 鈴木センター長より、受講生へ修了証が授与されました。
当日の様子はNHKで報道いただき、読売新聞(2022年10月31日)、宇部日報(2022年11月1日)に掲載されました。

【研修内容】

1) 新型コロナウイルス等の感染症に配慮した避難所運営(宇部市地域福祉課 江本絹世主幹)
2) 災害ボランティアセンターの運営(宇部市社会福祉協議会地域福祉課 山田芳徳氏)
3) グループワーク:地区の防災・減災に関する課題とまちの減災ナースとしての今後の取組み(受講生)

2022年10月1日(土)宇部市藤山・鵜の島・新川地区まちの減災ナース育成研修(3回目)を開催

2022年10月1日(土)、大雨により延期しておりましたまちの減災ナース育成研修3回目(山口大学地域防災・減災センター主催、宇部市共催)が、宇部市総合福祉会館にて開催されました。

午前中は、「私たちが生活する地区の防災・減災活動の現状と課題」について、受講生が事前課題として取り組んだ成果を発表し合いました。続いて、宇部市地域福祉課の杉山孝博課長より、「宇部市における要援護者の対応と課題」についてご講義いただき、地域に在住する要援護者への対応の現状や自助共助を含めた課題を学びました。

午後からは、受講生14名に加えて、3地区の自主防災会など防災関係団体等から6名のシンポジストと参加者8名が参加され、ミニシンポジウムが行われました。鵜の島地区自主防災会研修会との合同開催で鵜の島ふれあいセンターとオンラインでつなぎ、ハイブリッド形式で開催されました。3地区における防災・減災への取り組みやまちの減災ナースに期待することなど、活発な意見交換が行われました。受講生と地区防災関係者との顔合わせの場にもなり、今後の地区活動につながる有意義な研修となりました。当日の様子は読売新聞(2022年10月23日)に掲載されました。

【研修内容】

1) 課題発表:私たちが生活する地区の防災・減災活動の現状と課題(受講生)
2) 宇部市における要配慮者の対応と課題(宇部市地域福祉課 杉山孝博課長)
3) ミニシンポジウム:藤山・鵜の島・新川地区の防災・減災への取り組み(3地区自主防災会他代表者、中部第2地域包括支援センター、宇部市地域・保健福祉支援チーム)

2022年8月20日(土)宇部市藤山・鵜の島・新川地区まちの減災ナース育成研修(2回目)を開催

2022年8月20日(土)、宇部市藤山・鵜の島・新川地区まちの減災ナース育成研修2回目(山口大学地域防災・減災センター主催、宇部市共催)が、新川ふれあいセンターにてハイブリッド形式で開催されました。受講生14名のうち半数がオンラインでの参加となりましたが、医学部・工学部・宇部市のスタッフ、社会福祉協議会などの聴講者を含め27名が参加しました。

宇部市防災危機管理課の重冨氏から宇部市地域防災計画の概要、地域特性、宇部市における過去の災害と災害リスク、防災情報のとり方についてご講義いただき、今後、地域で減災活動を行っていく上で必要となる基礎知識について学びました。また、山口大学地域防災・減災センター副センター長 榊原教授には、水害時の高齢者避難支援に関する研究成果をもとに、市内高齢者施設の避難訓練や実際の避難例をお示しいただきながら、高齢者避難支援の課題や備えについてご教授いただきました。受講生からは、「自分の家や職場の周囲が災害時にどんな状況になるのかを具体的に考えて備えられるようになりたい」等の感想が寄せられました。一方で、受講生全員が顔を合わせる機会を要望する声も聞かれましたので、3・4回目は対面開催を実現できればと考えています。この研修の様子は、宇部日報にも掲載(2022年8月22日)されました。

【研修内容】

1) 宇部市の地域特性と防災の取り組み(宇部市総務部防災危機管理課 重冨暁夫 氏)
2) 水害時における高齢者の避難行動支援(山口大学地域防災・減災センター副センター長、山口大学大学院創成科学研究科 榊原弘之 教授)

2022年度山口大学オープンキャンパスで説明ブースを開設

2022年8月6日(土)、2022年度山口大学オープンキャンパスにおいて、常盤キャンパスの社会建設工学科説明会場の一角に地域防災・減災センターの説明ブースを設けました。新型コロナウイルス感染症対策とスペースの制約もあり少人数の事前予約制でしたが、防災に興味をお持ちの数組の方にご来場いただきました。 また、より多くの方に地域防災・減災センターについて知っていただくため、社会建設工学科の説明会場にご来場いただいた方々にも説明資料を配布しました。

説明ブースでは、はじめに様々な学部のメンバーが協力して自治体や地域の方も巻き込みながら活動している地域防災・減災センターの特徴をお話した後、パソコンやスマートフォンで災害リスクなどを調べる方法を紹介しました。 その後、実際にスマートフォンを用いて「重ねるハザードマップ」のサイト上で、気になる場所の標高やリスクを調べる体験をしてもらいました。 この説明会が、身近な方々と災害への備えについて話をするきっかけになれば幸いです。

【国の防災情報関連サイト】
国土交通省 ハザードマップポータルサイト
内閣府 防災情報のページ お役立ち情報(一般向け)
気象庁 キキクル(危険度分布)


2022年7月10日(日)宇部市藤山・鵜の島・新川地区まちの減災ナース育成研修(1回目)を開催

2022年7月10日(日)、WEBにて、宇部市藤山・鵜の島・新川地区まちの減災ナース育成研修1回目(山口大学地域防災・減災センター主催、宇部市共催)が開催されました。

この研修では、地域の看護職が、災害医療・看護の基礎知識について学ぶとともに、地域特性や防災・減災に関する課題に対し、看護の視点をもって課題解決していく能力を養うことを目的としています。月1回ずつ計4回で構成されたプログラムで、10月にかけて実施する予定です。

第1回目である本回は、宇部市上記3地区に居住・お勤めの看護職が研修受講者として14名、医学部、工学部、市健康推進課、社会福祉協議会などスタッフ・聴講者が13名参加しました。山口大学大学院医学系研究科保健学専攻の網木講師の講義により、まちの減災ナースとその役割について知り、災害医療・看護における基礎的な知識について学びました。

今後、課題への取り組みやシンポジウム開催などを通して、受講者同士や、受講者と各地区防災関係団体とのつながりや交流に期待します。

【研修内容】
1) まちの減災ナースとその役割、課題説明(山口大学 網木政江講師)
2) 災害医療・看護の基礎知識(山口大学 網木政江講師)


2022年6月29日(水)「第6回防災・減災講演会」を開催

2022年6月29日(水)、WEBにて「第6回防災・減災講演会」(地域防災・減災センター、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から354名が参加しました。

講演会では静岡大学防災総合センター教授の牛山素行氏から、20年以上にわたるデータの解析により風水害の人的被害は主に土砂、洪水により溢れた水、増水した河川への接近が原因であることが具体的な事例とともに紹介されました。また、洪水や土砂災害の犠牲者の多くがハザードマップ等で色付けされた危険箇所で遭難していることから、ハザードマップ等を確認しておくことの重要性が示されました。しかし同時に、ハザードマップで示されていない危険箇所があることも具体的な事例とともに示されました。

避難とは必ずしも避難所に行くことではなく難を避けることであり、例えば水害時の避難については流れる水に近づかず、少しでも高いところに行くことが一番重要であることが強調されました。私たちはとかく分かりやすい一律の判断基準を求めがちですが、難を避ける方法は個々の置かれた状況により異なるため、各自が情報を得て判断する必要があることを改めて認識させられた大変有意義な会となりました。

【講演内容】
講師:静岡大学防災総合センター教授 牛山 素行 氏
講演題目:「洪水・土砂災害は 起こりうることが・起こりうるところで-」


2022年6月1日(水)「第5回時間防災学セミナー」を開催

2022年6月1日(水)、WEBにて「第5回時間防災学セミナー」(地域防災・減災センター、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から324名が参加しました。

セミナーでは九州大学大学院工学研究院環境社会部門助教の西山浩司氏から、享保5年(1720年)に福岡県うきは市耳納山麓の村々を襲った豪雨と土石流災害について、古記録や石碑等から読み解いた発生の経緯、被害地域、被害状況等が紹介されました。このときの被害地域は、近年九州北部で発生している線状降水帯の分布と同じような地域であり、同じ場所で繰り返し災害が起こる可能性があることが示されました。また、古記録には凄惨な人的被害が場所とともに記録されており、被害地域を現在のハザードマップと重ねることで、これから起こるかもしれない災害を具体的にイメージしやすくなり、備えを考える際に役立つことも紹介されました。

自然災害の記録や教訓は石碑などに残されていることが多く、ひかり拓本という技術により従来よりも手間と時間が大幅に削減されたことも紹介されました。地域に残る記録にあらためて目を向け災害リスクを読み取り、再び同じような災害が起こることを予想して地域の防災について考えておくことの重要性についてもお話いただき、非常に有意義な会となりました。

今回ご紹介いただいた内容は、以下のホームページ「災害伝承から防災へ 享保5年7月九州北部豪雨」に詳しく記載されています。ぜひご覧ください。
https://www7.civil.kyushu-u.ac.jp/suiken/mino_disaster/index.html

【講演内容】
講師:九州大学大学院工学研究院環境社会部門助教 西山 浩司 氏
講演題目:「災害伝承から防災へ-地域に残る災害伝承を現代に蘇らせ、繰り返し起こる土石流災害に備える-」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。


2021年度

2022年3月11日(金)YU-UCLシンポジウム“Health and the Great East Japan Earthquake and Tsunami”を開催

2022年3月11日(金)、WEBにて“Health and the Great East Japan Earthquake and Tsunami - Risk, Disaster and Resilience, and Working as a Risk Assessment, Health and Environment”がUCLと山口大学との交流事業の一環として開催され、日本、英国、インドネシア、東ティモール、米国、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、フィリピンから51名の参加(登録)がありました(主催:Institute for Risk and Disaster Reduction (IRDR), University College London(UCL)、山口大学地域防災・減災センター、山口大学応用衛星リモートセンシング研究センター)。

東日本大震災の発生から11年目に開催された本シンポジウムでは、UCLから4名、山口大学から3名が講演を行い、地震や津波が病院などの施設や被災者の精神面に与える影響、また避難所での生活環境が健康に与える影響や災害派遣医療チーム(DMAT)の役割など、震災に関わる様々なテーマについて紹介されました。

【演題および発表者】 (当日のプログラムPDFはこちら

“Mental Health after the Great East Japan Earthquake and Tsunami”
Ilan KelmanProfessor, Institute for Risk & Disaster Reduction and Institute for Global Health, University College London, UK
“Contributions of Nursing Colleges to Disaster: - The Experience of Hanshin-Awaji and Great East Japan Earthquake”
Yuko Ushio, Professor, Community/Public Health Nursing, Yamaguchi University, Japan
“Post Disaster Shelter and Housing - Needs and Choices”
Joanna Faure Walker, Associate Professor, Institute for Risk & Disaster Reduction, Faculty of Maths & Physical Sciences, University College London, UK
“Shelter Environment and Health Problems in Japan, Fundamental Nursing”
Amiki Masae, Lecturer, Yamaguchi University, Japan
“Tsunami Risk Index for Hospitals”
Tiziana Rossetto, Professor of Earthquake Engineering, University College London, UK
“Disaster Medical Assistance Team in Japan - A Case Study in Kumamoto”
Motoki Fujita, Associate Professor, Acute and General Medicine, Yamaguchi University, Japan
“Understanding Individual Radiation Risk - Personal Dosimetry Systems and the Fukushima Nuclear Disaster”
Louise Elstow, PhD Researcher, Lancaster University, UK, and Emergency Management Consultant

2022年3月7日(月)「第2回山口大学国際同窓防災・環境オンラインセミナー」を開催

2022年3月7日(月)、WEBにて「第2回山口大学国際同窓防災・環境オンラインセミナー(The 2nd International Alumni Online Seminar on Disaster Prevention and Environment)」(地域防災・減災センター主催、山口大学工学部社会建設工学科、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、アフガニスタン、インドネシア、中国、日本、バングラデシュ、東ティモール、ベトナムの7か国から64名が参加しました。本セミナーは、海外から山口大学に留学し修了後各国で活躍されている卒業生と在学生の交流の場を提供し、また各国それぞれが抱える地方レベルの災害や環境の問題を共有し、解決のための国際的な研究協力関係を強化することを目的として開催するもので、昨年3月に引き続き2回目の開催となりました。

セミナーは招待講演、2021年4月に東ティモールで発生した洪水災害に関する特別セッション、山口大学在学生・卒業生による口頭発表セッションの3部構成で行われました。招待講演(座長:山本浩一 工学部社会建設工学分野准教授/地域防災・減災センター)では、山口大学副学長(国際連携担当)の進士正人教授より山口大学における国際連携の現状とウィズコロナにおける今後の展望についてご講演いただきました。また山口大学国際戦略室副室長の富本幾文教授より、自然災害や環境破壊による被害は社会的弱者にとってより深刻であることから、SDGsと防災に関する目標との関連についてご講演いただきました。

2021年4月に東ティモールで発生した洪水災害に関する特別セッション(座長:関根雅彦 工学部社会建設工学分野教授)では東ティモール国立大学のベンジャミン・マルティンス講師とフゴ・シメネス講師、石油地質研究所 (IPG)のオクトヴィアノ・ティルマン副所長の3名から昨年の被害とその後の対応、またその後の大雨による被害状況についてご講演いただきました。

山口大学在学生・卒業生による口頭発表セッション(座長:山本浩一、石丸太一 大学院創成科学研究科博士後期課程)では、新型コロナウイルス感染症の影響で来日できていない留学生を含む在学生2名と自国で活躍する卒業生5名の計7名が防災や環境に関係した発表を行い、参加者との質疑応答も活発に行われました。

各国の防災、環境の分野で活躍する卒業生と在学生、教員、その他の参加者が互いの問題点などを共有できた有意義な会となりました。



発表者および演題 (当日のプログラムPDFはこちら

【招待講演】

1.Prof. Masato Shinji, Vice-President for International Cooperation, Yamaguchi University
“Future vision of international collaboration at Yamaguchi University”
2.Prof. Ikufumi Tomimoto, Deputy Director, Office for International Affairs Strategy, Yamaguchi University
“SDGs and natural disaster; poverty and income gap”

【特別セッション:2021年4月に東ティモールで発生した洪水災害】
※特別セッションの資料を公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお知らせください。

1.Dr. Benjamim Hopffer Martins, Lecturer, Universidae Nacional Timor Lorosa’e, Timor-Leste
“Disaster risk reduction challenges in Timor-Leste” 資料PDF(2.3MB)
2.Mr. Hugo Ximenes, Lecturer, Universidae Nacional Timor Lorosa’e, Timor-Leste
“Flood damage in the middle reach of the Manleuana river in Dili, Timor-Leste” 資料PDF(1.5MB)
3.Mr. Oktoviano Viegas Tilman, Vice-president, Institute of Petroleum and Geology (IPG), Timor-Leste
“Geological hazard and its implication for the sustainability development in Timor-Leste” 資料PDF(11.4MB)

【口頭発表セッション】

1.Dr. I Nyoman Sudi Parwata (Udayana University, Indonesia)
“Surface Deformation Monitoring Induced by Volcanic Activity of Mount Agung, Indonesia, by PS-InSAR Using Sentinel-1 SAR from 2014-2021”
2.Dr. Ni Made Pertiwi Jaya (Udayana University, Indonesia)
“Application of GIS and Remote Sensing in Water-Related Hazard Management”
3.Mr. Muhammad Haidar (Geospatial Information Agency of Indonesia & The University of Tokyo)
“Automated Building Footprint Segmentation using Deep Learning for Disaster Rapid Mapping”
4.Ms. Mengqi Huang (Yamaguchi University)
“Reflection of Zhengzhou Flooding”
5.Dr. Rafiani Hasyim (Plantation Agency of Bengkalis Regency, Indonesia)
“The Role, Strategy and Policy of Plantation Development in Bengkalis Regency”
6.Mr. Shiro Jimbo (Tokyo Engineering Consultants Co., LTD.)
“Differences between Countries in Disaster Prevention for Water Supply System”
7.Mr. Kabir A. H. M. Enamul (Yamaguchi University)
“Microplastic Pollution in the Marine and Riverine Environments in Yamaguchi: Abundances and Distributions, Sources-to-Sinks, and Ecological Risks”

2022年3月9日(水)「第5回防災・減災講演会」を開催

2022年3月9日(水)、WEBにて「第5回防災・減災講演会」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から304名が参加しました。

講演会では国立研究開発法人産業技術総合研究所主任研究員の板場智史氏から、過去の南海トラフ地震については発生パターンや規模が多様性に富んでいること、次に起こる南海トラフ地震については、様々なパターンの地震が発生することを想定して被害予測が行われるようになったことが紹介されました。地震発生予測に関しては時間・場所・規模の正確な予測は困難であるが、通常と異なるスロースリップ(深さ30~40kmにおいて数日~数週間で数センチのゆっくりとした速度でプレート境界がすべる現象)を検出することで地震発生の可能性の高まりを知ることができる可能性があるため、ボアホールひずみ計等の観測装置を設置して観測を行っていることが紹介されました。また観測機器の小型化と既存未使用井戸の活用によりコスト・工期を縮減する等、観測地点を増やすための取り組みも示されました。

予測の取り組みが進む一方で、スロースリップが起こらない地震もあるなど地震予測には限界がある現実についても言及されました。地震発生後すぐに全員が避難を開始した場合に津波による死者数を大きく減らせるというデータ等も示され、住民自らによる減災対策が絶対に欠かせないことを改めて認識する非常に有意義な会となりました。

【講演内容】
講師:国立研究開発法人産業技術総合研究所主任研究員 板場 智史 氏
講演題目:「南海トラフ地震予測に向けた研究の現状と予測可能性」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。


2022年2月1日(火)「第4回防災・減災講演会」を開催

2022年2月1日(火)、WEBにて「第4回防災・減災講演会」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から354名が参加しました。

講演会では東京大学生産技術研究所の桑野玲子教授から、最近都市部で頻発している道路陥没の原因やメカニズム、調査方法などについてわかりやすくご説明いただきました。 道路陥没の原因となる地下の空洞の発生は下水管など地下に埋設されている管の損傷に起因したものが多く、さらに空洞は雨や地震により拡大することが示されました。 また、空洞が拡大して陥没する様子が室内実験の動画を用いてわかりやすく紹介され、私たちの足元で起こっているかもしれない現象を認識することができました。 道路陥没の危険個所を発見する調査方法や危険度の診断方法、空洞の補修や陥没の予防方法についても紹介され、大変勉強になる有意義な会となりました。

【講演内容】
講師:東京大学生産技術研究所 桑野玲子教授
講演題目:「成熟都市で頻発する道路陥没の現況と対策」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。


2021年12月19日(日)第4回下関市長府地区まちの減災ナース育成研修を開催

2021年12月19日(日)下関市長府地区まちの減災ナース育成研修(全4回)の第4回が長府公民館で開催されました。(主催:保健衛生部門 網木政江、共催:下関市、後援:山口大学地域防災・減災センター、下関市社会福祉協議会、山口県災害看護研究会、協賛:長府地区まちづくり協議会、長府東部地区まちづくり協議会、下関市防災士連絡会)

最終回となった第4回は、災害ボランティアセンターの運営について受援する立場から学ぶとともに、まちの減災ナースに関係する救護班の活動を具体的に学習しました。 研修の総まとめとなった「地域の防災・減災に関する課題とまちの減災ナースとしての今後の取組み」についてのグループワークでは、まちの減災ナースとしての意気込みと長府のまちづくりに対する熱い思いを感じることができました。

コロナ禍の研修ではありましたが4回の研修が無事終了し、山口県初となるまちの減災ナース11名が誕生しました。本研修の開催にご協力を賜りました関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

【研修内容】
1)「災害ボランティアセンターの運営」(下関市社会福祉協議会 笹井達也)
2)「災害ボランティアセンター救護班の役割と活動の実際」(山口大学 網木政江)
3)「地域の防災・減災に関する課題とまちの減災ナースとしての今後の取組み」グループワーク
  (山口大学 網木政江)

 

【報告者:山口大学地域防災・減災センター 保健衛生部門 網木政江】


2021年11月21日(日)下関市長府地区まちの減災ナース育成研修を開催

2021年11月21日(日)下関市長府地区まちの減災ナース育成研修(全4回)の第3回が開催されました。(主催:山口大学 網木政江 日本災害看護学会認証まちの減災ナース指導者、共催:下関市、後援:山口大学地域防災・減災センター、下関市社会福祉協議会、山口県災害看護研究会、協賛:長府地区まちづくり協議会、長府東部地区まちづくり協議会、下関市防災士連絡会)

第3回は、看護職の受講生11名と、長府地区まちづくり協議会、長府東部地区まちづくり協議会、自主防災組織、防災士との合同研修・訓練で、総勢35名の方が参加してくださいました。 避難所運営についての講義の後、グループで公民館(指定避難所)の中を探索し構造や設備、備蓄品を確認し合ったり、段ボールベッドの作成、臥床体験を通して利用の利点などを学びました。 午後からは、実際の公民館の平面図を使って水害を想定した避難所運営ゲーム(HUG)を行い、次々とやってくる避難者や災害イベントに対応しながら避難所運営をする机上訓練を実施しました。グループ内で知恵を出し合い活発な意見交換が行われ、今後の活動につながる顔の見える関係づくりもできたような気がします。この時の様子は山口新聞にも掲載(2021年11月22日)されました。

【研修内容】
1)「新型コロナウイルス感染症等に配慮した避難所運営」(下関市防災危機管理課 中川智弘)
2)「避難所内見学~構造・設備・備蓄品の確認」(山口大学 網木政江)
3)「机上シミュレーション~避難所運営ゲーム(HUG)」(下関市防災危機管理課 千賀元博)

 

【報告者:山口大学地域防災・減災センター 保健衛生部門 網木政江】


2021年11月22日(月)「第3回防災・減災講演会」を開催

2021年11月22日(月曜日)、「第3回防災・減災講演会」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)が 山口大学工学部での対面会場とWEB配信を併用したハイブリッド形式で開催されました。対面会場は感染対策を行ったうえで26名が参加し、 WEBでは大学、民間企業、その他一般から353名が参加しました。

講演会では京都大学防災研究所所長の中北英一教授から、日本で災害をもたらす三大降雨原因である台風、梅雨、ゲリラ豪雨の発生頻度や発生場所などが気候変動で将来どう変化するか、気候モデルにより科学的に予測する最先端の方法についてわかりやすくお話いただきました。 将来予測のシミュレーション結果については、現在と比較して極端な現象が増加し、それに伴い全国で現在よりも災害の危険性が増すと推測されていることが紹介されました。 また、極端な現象が世紀末にかけてより深刻になることが推測されることから、科学的将来予測をベースにした気候変動に適応するための対策を今すぐ始める必要があること等、今後取り組むべき方向性についてのお話も伺うことができ、大変有意義な会となりました。

【講演内容】
講師:京都大学防災研究所所長 中北英一教授
講演題目:「豪雨災害と気候変動適応」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。

 

2021年10月31日(日)第2回下関市長府地区まちの減災ナース育成研修を開催

2021年10月31日(日)下関市長府地区まちの減災ナース育成研修(全4回)の第2回が長府公民館で開催され、看護職11名が受講しました。(主催:保健衛生部門 網木政江、共催:下関市、後援:山口大学地域防災・減災センター、下関市社会福祉協議会、山口県災害看護研究会、協賛:長府地区まちづくり協議会、長府東部地区まちづくり協議会、下関市防災士連絡会)    

【研修内容】
1)「下関市における要配慮者の対応と課題」(下関市福祉部福祉政策課 大石貴之)
2)「災害における健康危機管理~保健師活動を通して」(下関市保健部保健医療政策課 中野遼平)
3)「地域包括ケアシステムと災害時の連携」(下関市長府地域包括支援センター 小林綠)
4)「小学校における危機管理―防災教育と地域住民との連携―」(下関市立豊浦小学校 三井清)
5)「長府東部地区まちづくり協議会自主防災組織
    -土砂災害を想定して これまでの活動内容 これからの活動予定-」
    (長府東部地区まちづくり協議会 白木聖)

【報告者:山口大学地域防災・減災センター 保健衛生部門 網木政江】


2021年10月27日(水)「第4回時間防災学セミナー」(WEB)を開催

2021年10月27日(水)、WEBにて「第4回時間防災学セミナー」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から191名が参加しました。

セミナーでは国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 活断層・火山研究部門 海溝型地震履歴研究グループ長の宍倉正展氏から、地震や津波の地質痕跡調査・研究により過去におきた地震を知ることで、巨大地震の将来予測につなげる取り組みについてご講演いただきました。東日本大震災では津波堆積物調査によって事前に津波浸水域を想定できていたことから、震災後、過去の地震・津波を探る研究の重要性が認識されるようになったことが紹介されました。また、南海トラフ地震の予測に関することや津波堆積物調査を行う中でご苦労されたことなど貴重なお話を伺うことができ、大変有意義なセミナーとなりました。

【講演内容】
講師:国立研究開発法人産業技術総合研究所 海溝型地震履歴研究グループ長 宍倉 正展
講演題目:「地質痕跡から探る過去の巨大地震と将来予測」

※スライドはこちらにて公開しております。パスワードがかかっておりますので、ご覧になりたい方はお問い合わせください。


2021年9月26日(日)下関市長府地区まちの減災ナース育成研修を開講

2021年9月26日(日)下関市長府地区まちの減災ナース育成研修(全4回)の第1回が開催され、長府地区に在住または勤務する看護職11名が受講しました。(主催:山口大学 網木政江 日本災害看護学会認証まちの減災ナース指導者、共催:下関市、後援:山口大学地域防災・減災センター、下関市社会福祉協議会、山口県災害看護研究会、協賛:長府地区まちづくり協議会、長府東部地区まちづくり協議会、下関市防災士連絡会)

日本災害看護学会が2018年度から「まちの減災ナース指導者」の養成を開始、認定された指導者によって各地で「まちの減災ナース」の育成が始まっています。
「まちの減災ナース」とは、災害静穏期において、市町村や地区の防災計画をふまえ、行政と連携しながら住民と共に地域特性を考慮した自助・共助・公助を支え、看護専門職としてもつ知識や技術を体系的かつ柔軟に用い「実践」的な減災活動を発揮する看護職をいいます。また、災害発生時においても、市町村行政担当者や地域住民とともに、被災地の住民の健康と生活支援に取り組む役割を担います。災害発生時だけでなく災害静穏期から看護職自身が生活する地域で活動する点が「災害支援ナース」と異なります。
県内では初となる取り組みで、研修では、人々の健康の維持・増進、回復への支援を担う看護職が「まちの減災ナース」として地域住民や防災関係者とともに減災活動に取り組むことにより、災害時の人的被害、健康被害の抑止や、平常時の地域の防災・減災活動の活性化に貢献できることを目指しています。

第1回は、新型コロナウイルス感染拡大第5波の影響により動画配信となりましたが、講義では、下関市から発信される避難情報と伝達・入手方法、想定される災害、地域防災計画、災害医療・看護の基礎知識等について学びました。

【研修内容】
1)「まちの減災ナースとその役割」(山口大学 網木政江)
2)「災害に備える~下関市の地域特性と防災の取り組み」(下関市防災危機管理課 藤永潤喜)
3)「災害医療・看護の基礎知識」(山口大学 網木政江)

 

【報告者:山口大学地域防災・減災センター 保健衛生部門 網木政江】


2021年9月28日(火)第2回国際防災・環境セミナー(WEB)を開催

2021年9月28日(火)、WEBにて「第2回国際防災・環境セミナー」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、インドネシア、東ティモール、アメリカ合衆国、マレーシア、日本から合計66名が参加しました。セミナーではインドネシア国リアウ大学のNur Islami教授から、統合された地球物理学的手法を使用したケーススタディとして、帯水層における重金属帯のマッピング、再生可能エネルギー資源としての熱水調査、浅い土壌での硝酸塩の消長の調査などが紹介されました。一つの手法が様々な分野で応用可能であることが示された興味深いセミナーとなりました。

【講演内容】
講師:Nur Islami教授、インドネシア国リアウ大学
演題:統合された地球物理学的手法を用いた地下水探査

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2021年9月17日(金)第2回防災・減災講演会(WEB)を開催

2021年9月17日(金)、WEBにて「第2回防災・減災講演会」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から249名が参加しました。

講演会では東北大学災害科学国際研究所准教授の森口周二先生から、東北地方における令和元年東日本台風の被害について、調査団の一員として活動された経験も踏まえて多くの写真を用いて説明いただきました。特に被害が深刻だった宮城県丸森町については、被害状況と再現解析の結果についてわかりやすく説明いただきました。台風14号が山口県に接近する中で開催されたこともあり、台風被害を自分事として考えるきっかけとなる大変有意義な会となりました。

【講演内容】
講師:東北大学災害科学国際研究所 准教授 森口 周二
講演題目:「東北地方における令和元年東日本台風の被害とその再現解析」

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2021年8月20日(金)岩国市議会防災・減災対策推進調査特別委員会が地域防災・減災センターを視察

2021年8月20日(金)、岩国市議会藤本泰也議長ならびに防災・減災対策推進調査特別委員会(河合伸治委員長、山本辰哉副委員長ほか委員8名)の方々が、視察のため常盤キャンパスに来学され、山口大学地域防災・減災センターの鈴木素之センター長が地域防災・減災センターの活動を紹介するとともに、センターのメンバー7名が洪水、土砂災害、地震等の災害について講義を行いました。講義後は、応用衛星リモートセンシング研究センターと社会建設工学科の実験設備である水理実験室、地盤実験室を見学いただきました。

写真1. 防災・減災対策推進調査特別委員会の河合伸治委員長によるご挨拶

写真2. 地域防災・減災センターの鈴木素之センター長による概要説明


令和3年7月28日(水)第3回時間防災学セミナー(WEB)を開催

2021年7月28日(水)に「第3回時間防災学セミナー」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)がWEB開催され、大学、民間企業、その他一般から150名が参加しました。

時間防災学とは本学が掲げる「時間学」と「防災学」を融合し、100~1000年の時間スケールで災害の起こり方と防災のあり方を考究する学術領域で、工学、理学だけでなく歴史学、考古学、地理学、社会学、経済学、農学、医学など様々な分野の研究者を集め、文理融合した新しい防災研究領域として開拓していくことを目指しています。

地域防災・減災センターでは、昨年から「時間防災学セミナー」と題したセミナーシリーズを開催しており、第3回目を迎える今回は岡山大学学術研究院環境生命科学学域准教授の樋口輝久先生を講師にお招きし、広島県福山市で多数発見された江戸期の砂防施設である砂留について、ドローン調査や現地踏査といった土木工学的調査と古文書解読を組み合わせ、どこにいつ砂留が築造され、またそれがいつ修復されたのかを解明することで、地域の防災・減災につなげようとするご研究についてご講演いただきました。新しい視点を学ぶことができ、大変有意義なセミナーとなりました。

【講演内容】
講師:岡山大学学術研究院 環境生命科学学域 准教授 樋口輝久
講演題目:「歴史的砂防施設“砂留”の実態調査にもとづく土砂災害危険地域の抽出と災害発生頻度の推定」

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令和3年7月15日(木)第1回国際防災・環境セミナー(WEB)を開催

2021年7月15日(木)に京都大学東南アジア地域研究研究所准教授・総合地球環境学研究所熱帯泥炭社会プロジェクトリーダー、准教授の甲山治先生を講師にお招きして「第1回国際防災・環境セミナー」(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)がWEB開催され、大学、民間企業、その他一般から71名が参加しました。

ご講演では、熱帯泥炭湿地の火災により膨大な量の二酸化炭素が放出され、地域住民の健康被害が発生しているインドネシア国スマトラ島リアウ州ブンカリス県において、火災で失われた泥炭湿地生態系の回復と泥炭火災の減少、住民の生計向上を目的として行った草の根技術協力の貴重なご経験についてお話いただきました。ドローンや気象レーダーから得られた情報を火災軽減に活用したり、現地住民が主体となって水路の堰の維持管理などを行っていく仕組みを構築されたことで、インドネシアの熱帯泥炭湿地の回復の手本となったことを知ることができました。また、同時に獲得されていた科学研究費補助金により多数の研究成果も挙げられており、国際協力と研究を高い次元で統合されていました。研究者が行う国際的な防災・環境協力のモデルケースを学んだ大変有意義なセミナーとなりました。

【講演内容】
講師:京都大学東南アジア地域研究研究所准教授、総合地球環境学研究所熱帯泥炭社会プロジェクトリーダー、准教授 甲山治
講演題目:「草の根技術協力の実績を活かした熱帯泥炭地における水文・気象情報管理システムの開発 」

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令和3年5月29日(土)東ティモール洪水緊急報告会(WEB)を開催

2021年5月29日(土)にWEBにて「東ティモール洪水緊急報告会」(山口大学地域防災・減災センター主催、東ティモール国立大学工学部、山口大学工学部社会建設工学科、山口大学グローカル環境・防災学研究会共催)が開催され、イリディオ・シメネス・ダ・コスタ駐日東ティモール民主共和国大使閣下ご臨席のもと、東ティモールからの参加も含め197名が参加しました。

本年4月、東ティモール民主共和国では大規模な洪水が発生しました。山口大学工学部社会建設工学科は、2011年よりJICA「東ティモール国立大学工学部能力向上プロジェクト(CADEFEST)」の協力機関として東ティモール国立大学工学部と密接な関係がありましたが、今回の洪水発生を受け、社会建設工学科の教員が中心となり現地と被害状況などの情報を共有しながら準備を進め、洪水発生から短期間での本報告会の開催にこぎ着けました。

当日は社会建設工学科の関根雅彦教授による本報告会開催の経緯説明の後、JICA東ティモール国立大学工学部能力向上プロジェクト・フェーズ2(CADEFEST2)のチーフアドバイザーである嶋川晃一岐阜大学名誉教授からCADEFEST2についてご紹介いただきました。その後、JICA東ティモール事務所の後藤光所長、社会建設工学科に留学経験のある東ティモール国立大学工学部のベンジャミン・マルティンス講師とアレイショ・サルメント講師の3名から、洪水による被害状況の報告をいただきました。現地とつないだ質疑応答では、参加者からの多くの質問が寄せられ、関根雅彦教授の通訳の下、ベンジャミン・マルティンス講師が代表して現地の状況について回答しました。

後半では社会建設工学科の朝位孝二教授、赤松良久教授、白水元助教から、画像や衛星データなどを解析した結果について報告があり、その後の「防災分野における東ティモール国立大学との協働に向けて」と題したディスカッションでは、地域防災・減災センター長の鈴木素之教授が座長となり、ゲストコメンテーターのJICA CADEFESTチーフアドバイザーの風間秀彦埼玉大学元教授、嶋川晃一岐阜大学名誉教授、山口大学国際戦略室副室長の富本幾文教授、石渡幹夫東京大学客員教授から貴重なご意見をいただきました。

これまでの山口大学と東ティモール国立大学の間での取り組みについて広く一般の方々に知っていただく良い機会となったと同時に、今後の協働に向けての課題なども明らかになった有意義な会となりました。

【講演内容】
1.「導入・経緯説明」 資料PDF
   関根雅彦(山口大学工学部社会建設工学科教授)
2.「JICA東ティモール国立大学工学部能力向上プロジェクト・フェーズ2(CADEFEST2)紹介」 資料PDF
   嶋川晃一(JICA CADEFEST 2チーフアドバイザー、岐阜大学名誉教授)
3.「東ティモール洪水被害の概要」 資料PDF
   後藤光(JICA東ティモール事務所長)
4.「東ティモール現地調査報告1-痕跡水位調査」 資料PDF
   Benjamim Hopffer Martins(東ティモール国立大学工学部講師)
5.「東ティモール現地調査報告2-その他被害」 資料PDF
   Aleixo Sarmento(東ティモール国立大学工学部講師)
6.「気象状況と画像から判断した氾濫メカニズムについて(速報)」 資料PDF
   朝位孝二(山口大学工学部社会建設工学科教授)
7.「2021年4月東ティモール豪雨における洪水・土石流再現シミュレーション」 資料非公開
   赤松良久(山口大学工学部社会建設工学科教授)
8.「衛星データで見る東ティモールの被災状況」 資料PDF
   白水元(山口大学工学部社会建設工学科助教)

【ディスカッション】
「防災分野における東ティモール国立大学との協働に向けて」
座長:鈴木素之(山口大学工学部社会建設工学科教授、地域防災・減災センター長)
ゲストコメンテーター:  
 風間秀彦(JICA CADEFESTチーフアドバイザー、埼玉大学元教授) 資料なし
 嶋川晃一(JICA CADEFEST 2チーフアドバイザー、岐阜大学名誉教授) 資料PDF
 富本幾文(山口大学国際戦略室副室長) 資料PDF
 石渡幹夫(東京大学客員教授) 資料PDF

資料PDFにはパスワードがかかっております。ご覧になりたい方はページ下部に記載の事務局までお問い合わせください。また、資料は許可が得られたもののみの公開となりますのでご了承ください。

当日のプログラムはこちらからご覧いただけます。


イリディオ・シメネス・ダ・コスタ駐日東ティモール民主共和国大使閣下の写真  後藤光JICA東ティモール事務所長の写真

ベンジャミン・マルティンス 東ティモール国立大学講師の写真  アレイショ・サルメント 東ティモール国立大学講師の写真

日本と東ティモールを結んで質疑応答をしている写真  ゲストコメンテーターを交えてディスカッションを行っている写真

写真① イリディオ・シメネス・ダ・コスタ駐日東ティモール民主共和国大使閣下
写真② 後藤光 JICA東ティモール事務所長
写真③ ベンジャミン・マルティンス 東ティモール国立大学講師
写真④ アレイショ・サルメント 東ティモール国立大学講師
写真⑤ 日本と東ティモールを結んでの質疑応答
  左上:ベンジャミン・マルティンス 東ティモール国立大学講師
  右上:関根雅彦 山口大学工学部社会建設工学科教授
  下:後藤光 JICA東ティモール事務所長
写真⑥ ゲストコメンテーターを交えてのディスカッション
  左上:鈴木素之 地域防災・減災センター長
  中上:風間秀彦 JICA CADEFESTチーフアドバイザー
  右上:嶋川晃一 JICA CADEFEST2チーフアドバイザー
  左下:富本幾文 山口大学国際戦略室副室長
  右下:石渡幹夫 東京大学客員教授

令和3年5月11日(火)第1回防災・減災講演会(WEB)を開催

令和3年5月11日(火)にWEBにて「第1回防災・減災講演会」が開催されました。
(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)
京都大学防災研究所・巨大災害研究センター教授の矢守克也先生を講師にお迎えし、「避難スイッチ」、「セカンドベスト」、「素振り」の3つのキーワードを取り上げ、いつ逃げ始めるか、どこに逃げるか、避難したが何も起こらなかった「空振り」をどう前向きにとらえて次の避難につなげるかについて、特に水害避難の具体的な事例を交えてわかりやすくご講演いただきました。また、講演後に寄せられた多くの質問に対し、ご経験を踏まえ丁寧にご回答をいただきました。 当日は官公庁、民間企業、一般、大学から257名が参加し、大変有意義な講演会となりました。

講師とスライドの写真その1 講師とスライドの写真その2

【講演内容】
講師:京都大学防災研究所・巨大災害研究センター教授 矢守克也
講演題目:「避難スイッチ」・「セカンドベスト」・「素振り」を通して考える水害避難

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2020年度

令和3年3月4日(木)・10日(水)国際オンラインセミナーを開催

令和3年(2021年)3月4日(木)と10日(水)の二日間にわたり、The 1st International Alumni Online Seminar on Disaster Prevention and Environment(第1回山口大学国際同窓防災・環境オンラインセミナー)が開催されました。
(地域防災・減災センター主催、山口大学工学部社会建設工学科共催)
本セミナーは、海外から山口大学に留学し、修了後各国で活躍されている卒業生と在校生の交流の場を提供し、また各国それぞれが抱える地方レベルの災害や環境の問題を共有し、解決のための国際的な研究協力関係を強化することを目的として開催されました。
講演者を含む参加者の出身国(人数)はインドネシア(27)、ベトナム(7)、バングラデシュ(3)、マレーシア(3)、ボスニア・ヘルツェコビナ(2)、カナダ(1)、中国(1)、ブルガリア(1)、モンゴル(1)、日本(42)の10か国で、参加人数の合計は88名(内卒業生25名)でした。
今後の研究協力のきっかけになるような参加者同士の交流が見られた有意義な会となりました。
(本セミナーは「山口大学令和2年度オンラインを活用した国際交流プロジェクト」の助成を受けています。)

招待講演の写真 パネルディスカッションの写真

【1日目概要】
セミナー1日目は招待講演、ポスターセッション、パネルディスカッションの3部構成となっており、招待講演前半では山口大学の清水則一教授(工学部社会建設工学科)と今井剛教授(工学部循環環境工学科)からご専門分野の研究のご紹介ならびに国際研究協力の進め方についてご講演がありました。
招待講演後半では山口大学で2020年に学位を取得されたDr. Benjamim Hopffer Martins(Universidae Nacional Timor Lorosa’e、東チモール)から道路等の社会基盤整備に影響を及ぼす地盤変形のモニタリングに関する研究のご紹介を、また2014年に学位を取得されたDr. Huy Thanh Vo(Mientrung University of Civil Engineering、ベトナム)からリモートセンシング等の技術を利用した洪水ハザードマップの作成に関する研究のご紹介をいただきました。
ポスターセッションでは、地盤変形、水環境と政策、自然災害と地盤工学の3つのテーマに分かれてポスター発表と活発な議論が行われました。
パネルディスカッション1「Local disaster problems to be solved: damage caused by debris flow in Vietnam and future issues」では、土石流に詳しい専門家をパネリストとコメンテーターにお迎えし、山口大学地域防災・減災センター長の鈴木素之教授の司会のもとベトナムの土石流災害を中心に議論が行われました。
パネリスト:
Dr. Benjamim Hopffer Martins(Universidae Nacional Timor Lorosa’e、東チモール)
Dr. Huy Thanh Vo(Mientrung University of Civil Engineering、ベトナム)
Dr. Vu Ba Thao(Vietnam Hydraulic Construction Institute、ベトナム)
Dr. I Nyoman Sudi Parwata(Udayana Universityインドネシア)
Dr. Nguyen Thanh Duong(Ha Noi University of Mining and Geology、ベトナム)
コメンテーター:
石渡幹夫氏(国際協力機構)
河内義文氏(株式会社ケイズラブ)
松木宏彰氏(復建調査設計株式会社)

【2日目概要】
セミナー2日目はパネルディスカッション2「コロナ禍における留学~オンラインで可能なこと、不可能なこと~」が行われました。
山口大学の朝位孝二教授(工学部社会建設工学科)の司会のもと山口大学の教職員、在学中の留学生をパネリストに迎え、山口大学の留学の現状、コロナ禍でのオンライン海外研修・授業の取り組み、留学生受け入れに関する諸課題、留学生の実体験や卒業生からの意見等が紹介された後、聴講者からの質問を踏まえてディスカッションが行われました。
パネリスト(いずれも山口大学):
富本幾文氏(国際戦略室副室長)
山田知沙氏(工学部技術部)
大澤高浩氏(大学研究推進機構)
Azizul Moqsud氏(工学部社会建設工学科)
森啓年氏(工学部社会建設工学科)
山本浩一氏(工学部社会建設工学科)
Enamul Kabir氏(大学院創成科学研究科博士後期課程)
Chagnaadorj Yanjinlkham氏(工学部社会建設工学科3年)


令和3年2月24日(水)【第2回「時間防災学」セミナー講演会(WEB)】を開催

令和3年2月24日(水)にWEBにて【第2回「時間防災学」セミナー講演会】が開催されました。
(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)
講演会では徳島大学大学院社会産業理工学研究部の西山賢一先生から、過去の豪雨や地震を対象として,年代測定とテフロクロノロジーで崩壊履歴を推定する試みについてご講演いただきました。
当日は官公庁、民間、一般、大学、学生ら84名が参加し、大変勉強になる講演会となりました。

講師とスライドの写真その1 講師とスライドの写真その2

【講演内容】
徳島大学大学院社会産業理工学研究部 准教授 西山賢一
講演題目:「西南日本における斜面崩壊・土石流の発生時期を推定する試み」

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令和3年2月15日(月)キックオフシンポジウム(WEB)を開催

2021年2月15日(月)にWEBにて「山口大学地域防災・減災センター キックオフシンポジウム」が開催されました。
(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催、宇部市後援)
基調講演では国立保健医療科学院の奥田博子先生をお招きし、災害時の市民の健康と暮らしについてご講演いただきました。
その後のパネルディスカッションでは、宇部市ならびに山口大学の関係者らを交えて、宇部市における安全・安心なまちづくりをテーマにディスカッションを行いました。
当日は官公庁,民間企業,一般の方々,大学から121名が参加し,大変有意義な講演会となりました。

基調講演の写真 パネルディスカッションの写真

【基調講演内容】
国立保健医療科学院 健康危機管理研究分野 上席主任研究官 奥田 博子
講演題目:「災害時の住民の健康と暮らしを守るために 山口大学地域防災・減災センターに期待すること」

【パネルディスカッション内容】
コーディネーター
 山口大学大学院創成科学研究科教授 榊原 弘之
パネリスト
 国立保健医療科学院 健康危機管理研究分野 上席主任研究官 奥田 博子
 山口大学大学院創成科学研究科教授 鈴木 素之
 宇部市役所 防災危機管理監 佐々木 哲
 宇部市役所 健康福祉部長 佐々木 里佳
題目:「安全・安心なまちづくりに必要なこと ~防災減災の地域連携~」

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令和3年1月27日(水)プレセミナー講演会(WEB)を開催

2021年1月27日(水)にWEBにて地域防災・減災センター プレセミナー講演会【真備緊急治水対策プロジェクトについて~H30.7水害からの復旧・復興に向けて~】が開催されました。
(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)
講演会では国土交通省中国地方整備局 高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所の桝谷有吾所長から、現在の復旧・復興の状況やプロジェクトの広報の工夫、普段はなかなか知ることができない国土交通省の仕事の様子についてご講演いただきました。
当日は官公庁,民間企業,一般の方々,大学から260名が参加し,大変有意義な講演会となりました。

講演中の様子その1 講演中の様子その2

【講演内容】
国土交通省中国地方整備局 高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所長 桝谷 有吾
講演題目:「真備緊急治水対策プロジェクトについてーH30.7水害からの復旧・復興に向けてー」

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令和2年12月16日(水)【第1回「時間防災学」セミナー講演会(WEB)】を開催

令和2年12月16日(水)にWEBにて【第1回「時間防災学」セミナー講演会】が開催されました。
(地域防災・減災センター主催、グローカル環境・防災学研究会共催)
講演会では広島大学大学院人間社会科学研究科の熊原康博先生から、水害碑から歴史に埋もれた被災事実を解読・探究され、さらにその成果をいかに防災教育に反映されているかについてご講演いただきました。
当日は官公庁、民間、一般、大学、学生ら69名が参加し、様々な質疑が飛び交い、大変有意義な講演会となりました。

講師とスライドの写真

【講演内容】
広島大学大学院人間社会科学研究科/教育学部 准教授 熊原康博
講演題目:「地域資源をどのように防災教育に活かすのか?ー広島県内の水害碑悉皆調査と防災教育教材作成ー」

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令和2年11月14日(土)「まちなかエコ市場」にて展示を開催

場所: わいわいぱあ~く(中央街区公園)、銀天エコプラザ
日時:2020年11月14日(土) 10:00~15:00
令和2年11月14日(土)に第31回まちなかエコ市場「ストップ ザ コロナ!エコ市場」が開催され(主催:宇部市まちなか環境学習館「銀天エコプラザ」 、共催:宇部市・宇部中央銀天街協同組合)、たくさんの市民の方々が参加されました。当センターからは、創成科学研究科 鈴木素之教授、創成科学研究科 山本浩一准教授が参加しました。当日は子供から大人まで37名以上の方に展示ブースにお越しいただき、当センターの活動について広く紹介することができました。また、来場者の方には一緒に避難場所や自宅の海抜を確認して防災意識を高めてもらいました。

<展示ブースの内容>

・当センター活動パネル展示
・「防災・減災コースター」「防災・減災定規」(避難場所等の防災にかかわる情報の確認)

展示ポスターはこちら

展示ブースに人が集まっている様子 来場者が避難場所を確認している様子 来場者が展示の説明を聞いている様子 センター長が来場者に説明をしている様子
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