山口大学医学部眼科山口大学大学院医学系研究科眼科学

網膜硝子体学会報告

W先生

 11月24日〜26日に、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜ノースで開催された第62回日本網膜硝子体学会総会に参加させていただきました。新幹線で新山口から片道約4時間の移動でした。
 山口大学からは湧田先生が「加齢黄斑変性でのファリシマブ切替効果」という演題で口演を、舩津先生が「緑内障に合併した乳頭周囲網膜分離・剥離の5症例~緑内障合併網膜分離の硝子体手術~」という演題でポスター発表をされました。
 私は自分での発表がなかったこともあり、心穏やかに様々な口演を拝聴させていただきました。まず、Dr. Dean Eliottの特別講演”増殖性硝子体網膜症に対するメトトレキサートの硝子体内注射”という、まだ日本では適応外の治療についての英語でのご講演を聴講しました。聞いてもわからなかったらどうしよう、ととても不安に思いながらそのまま拝聴しましたが、聞いてみると、ところどころわからない部分が正直に言えばあったのですが、全体を通して内容を比較的理解することができとても興味深かったです。また、その後のランチョンセミナーでは3人の先生方のご講演を聴講しました。その中で私が特に学んだことは、糖尿病黄斑浮腫に対しての抗VEGF薬治療についてです。治療効果不十分になった際に、薬剤を変更したり、元々使用していた薬剤に戻したりすることで黄斑浮腫が改善したという症例を画像で経時的変化としてお示し頂き、自分の経験と合わせて改めて実感することができました。抗VEGF薬が出てくる以前は糖尿病黄斑浮腫に対する硝子体手術が今よりも多かったということにも驚きました。
 そのランチョンセミナー中にはDr. Eliottのご講演もあったので、今度は会場で貸し出しされていた同時通訳レシーバーを使用して聴くことにしました。それが私にとっては間違った選択だったのです。左耳からは英語が、右耳からは日本語が同時に聞こえてくるため私はもうパニックに。どちらかだけ聞こうとしてもどちらも絶妙なタイミングで交互に入ってくるため、英語だけで聞いた時よりより理解が難しかったため、途中で使用をやめました。
 今回の学会への参加を通じて、網膜硝子体疾患の専門的な内容について深く学ぶことができ、とても有意義でした。そして同時に、きちんと英語を身につけよう(そして、大阪より東へ行く際は絶対に飛行機で行こう)と強く心に決めました。


新幹線からみえた富士山。新幹線で良かったかもと思えた瞬間の一枚。

学会の合間に、会場近くのカフェでティータイム。壮大な横浜の景色を見ながらモンブランとコーヒーを頂く、とても優雅な時間。

夜は沢山の先生方との交流も兼ねて中華街で食事会もありました。驚くような緑色をした翡翠チャーハンは食べるのにとても勇気がいりましたが、とても美味しかったです。