「ロービジョンフォーラム in 周南 2024」を開催して
W先生
2024年1月21日、周南市の周南市徳山社会福祉センターにて一般市民の方々を対象にしたイベント「ロービジョンフォーラム in 周南 2024」を山口県ロービジョンケアネットワーク主催、日本眼科医会共催で開催いたしました。私たち山口大学眼科はこの山口県ロービジョンケアネットワークの一員として、2018年以来、視覚障がい者の方の支援ために県内各所で同様のイベントを開催して参りましたが、多くの方々にご支援、ご協力を頂いてきた本フォーラムも今回で5回目を迎えることができました。特にこの度は山口県東部地区としては初めてとなる周南市での開催ということもあってか、当日は視覚障がい当事者の方、そのご家族や支援者の方、医療関係者の方等、計109名という多くの方々にご来場いただきました。
今回のフォーラムでは11社の福祉機器企業の皆様や、山口県盲人福祉協会、ならびに県内の眼科の先生方やボランティアスタッフの方々、下関南総合支援学校、視覚障害教育センターの先生方、日本盲導犬協会あさひ訓練センターなどにご協力を頂きました。内容としては、拡大読書器などの視覚補助具を直に体験できる福祉機器展示や盲導犬体験、白杖歩行体験をはじめ、障害者スポーツ団体の紹介、スマホ・パソコン相談、「体を整える簡単体操」、視覚障がい関連動画上映など、企画も盛り沢山でいずれも盛況でした。また、講演会では、『見え方が分かれば生活が変わる』と題して福岡視力障害センターの山田信也先生と宇部高等専門学校の教員でありご自身も視覚障がいをお持ちの島袋勝弥先生のお二人に見え方の上手な活用法について、また『ロービジョン社労士が自分で手続きして感じた“障害年金”のポイント』と題してやはりご自身も視覚障がい者であられる社会労務士の山本真由先生に障害年金申請のポイントについてそれぞれご講演いただき、こちらも大変好評でした。ご来場アンケートにご回答いただいた80名(うち男性23名、女性57名)の方々のお声では、「仕事の悩みを聞いてもらえることができ、心配事が減り少し楽になった」、「白杖に抵抗があったが丁寧に教えていただき実際に使おうと思った」、「実際に視覚障がいを持ちながらパソコンの仕事をされている先生とお話しさせていただいた事はとても心強かったです」、「今まで障害年金の話を聞く機会がなかったのでよかった」等、多くのお喜びの声をいただきました。
山口大学眼科は今後も引き続き山口県内の視覚障がい者支援の活動に励んでまいります。引き続きあたたかいご支援、ご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。