凧とグライダーと飛行機と
校長 前原隆志
私たちは、何かを学ぼうとするとき、学校や塾などの教えてくれる先生や教科書を見つけようとします。指導者との出会いは、本当に大切な瞬間です。けれどももう一方で、そうした結びつきは、空に上がる「凧」に似ていることも、自覚しなくてはなりません。凧は、だれかが常に糸を引っ張っておかなくては、空に高くは上がらないし、どこに飛んでいくか分からないのです。
凧に比べると、グライダーは自分で風を選んで、風に向かって自力で飛び続けることができます。糸を切って、指導者の下を離れたとしても、自分で進むべき方向を見つけるグライダーのような飛び方に憧れます。
さらにそこにエンジンがついて、自力で離発着ができるようになったら、もっと楽しい世界が広がることでしょう。
学びの道のりには、凧とグライダーと飛行機と、この3つを行き来することが必要な気がします。最初から飛行機にはなれないし、いつまでも凧では居られない。私たちの学校では、そうした柔軟でわくわくとした学びの場を創り出したいと考えています。