山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)『アクティブ・ラーニング(AL)ベストティーチャー表彰記念 FD・SDワークショップ~第2回ALベストティーチャーによる模擬授業~』を開催しました!
平成30年10月22日(月)に、山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)『アクティブ・ラーニング(AL)ベストティーチャー表彰記念 FD・SDワークショップ~第2回ALベストティーチャーによる模擬授業~』は、学内外から大学関係者だけでなく、高等学校・専門学校関係者を多数集め、計44名(学内22名(教職員19名、学生3名)、学外22名(教職員22名))の参加者により、本学吉田キャンパス共通教育棟16番教室(アクティブ・ラーニング教室)にて開催された。本ワークショップは山口大学・大学教育再生加速プログラム(YU-AP)の一環として実施された。この模擬授業型ワークショップは昨年度初めて開催し好評であったことを受けて、今年度引き続き開催した。
冒頭、福田 隆眞 山口大学 副学長・理事(教育学生担当)より開会挨拶があり、本学では、アクティブ・ラーニング型授業の優れた取組を表彰する「アクティブ・ラーニング(AL)ベストティーチャー表彰制度」を平成28年度に創設し、平成29年度に第2回の受賞者(5科目・14名)を表彰し、今回のワークショップでは、第2回ALベストティーチャー受賞者による模擬授業を体感し、改めて、「アクティブ・ラーニングとは何か」、「アクティブ・ラーニングを通した学生の学び・成長」について考えてみたいとの趣旨説明があった。
まず、模擬授業Part1では、辻 多聞 山口大学 大学教育機構 学生支援センター講師より、「学生同士の評価を通して達成度を向上する授業づくり ~アクティブ・ラーニング型授業『山口と世界』の実践を通して~」と題し、アクティブ・ラーニング型授業『山口と世界』の模擬授業を行っていただいた。具体的には、授業の初回で行っている自己紹介の模擬体験を通してグループ形成の要点を解説した後、大学の授業として必要な知識を教授しながら、学生によるグループ活動の内容が深まるように指導していることが説明された。最後に、配布資料に従い、グループ活動を通した学生による自己評価、グループメンバーによる他者評価、さらには、担当教員による提言・コメントなどをきめ細かくフィードバックしながら、授業の達成度を向上する仕掛けについて説明があった。
次に、模擬授業Part2では、仁平 千香子 山口大学 国際総合科学部 助教より、「身近な話題から『深い学び』に誘うアクティブ・ラーニング ~日本語教育やアカデミックライティングの実践を通して~」と題し、アクティブ・ラーニング型授業『日本語ⅣB(読解・作文)』での演習内容の模擬授業を行っていただいた。冒頭、全体の授業のねらいや授業構成の意図について説明があった後、映写されたイラストを表現するアイスブレークを経て、例題の文章を受講生に読ませて、作文課題につなげる授業パターンについて説明があった。さらに、『日本語Ⅲ(文法)』の授業内容も併せて紹介され、日本語の文章のルール探しを 演習形式で行い、単に間違いを探すだけでなく、どうして間違っているのかを問いかけ、学生の主体性を引き出す重要性を説明された。小気味の良い仁平先生の語り口や演習課題を通して参加者同士が楽しみながらワークする中で、教室全体が活気ある雰囲気に包まれていった。各グループを巡回する中で、参加者からの質疑応答に教員が即座に答える自然な雰囲気が生まれていた。
後半の質疑応答・対話のセッションでは、林 透 山口大学 大学教育機構 大学教育センター准教授のファシリテーションにより、参加者に事前配布したダイアローグシートに模擬授業を受講して感じた気づきや疑問点を記入していただいた後、グループごとに、短時間の意見交換を行った。その後、全体の質疑応答に展開し、「学生のレベルによっては主体性をうまく引き出すことが難しい場合があるのではないか」、「自己評価・他者評価を行う場合にどうしても評点が甘くなるのではないか」「評価シートの運用における効率化ができないか」といった質問があり、各参加者が日々のアクティブ・ラーニング型授業での実践や学修評価の参考にすべく、実際に役立つ意見交換が行われた。実践に役立てたい、実践での課題解消に結び付けたいという参加者からの真剣な思いが伝わってくるセッションとなった。