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山口大学共同獣医学部

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共同獣医学研究科博士課程1年 西堀翔真さんが日本獣医内科学アカデミー第19回学術大会で研究アワード(JVM賞)を受賞しました

 共同獣医学研究科博士課程1年の西堀翔真さん (研究当時:学部6年、獣医臨床病理学教室) が、2023年2月26日に開催された第19回日本獣医内科学アカデミー学術大会において、研究アワード(JVM賞)を受賞しました。

 対象となった研究テーマは、「ネコPD-1/PD-L1の結合を阻害する抗ネコPD-1キメラ抗体の開発」です。近年医療において、PD-1/PD-L1などの免疫チェックポイント分子が新たながん治療のターゲットとして注目されています。本研究で西堀さんは、ネコにおいても臨床応用可能な抗ネコPD-1抗体を開発することを目的として取り組み、今回の発表では新たに開発した抗ネコPD-1モノクローナル抗体がPD-1とPD-L1の結合を阻害できることを明らかにしました。さらに、臨床応用に向けて作製した抗ネコPD-1キメラ抗体が、抑制されているリンパ球の機能を回復させることがわかり、がんを患っているネコに対する新たな治療法となる可能性が示唆されました。今後の研究においては、この抗体を製薬化するために生体内で抗体がどのように機能するのかさらなる解析を行う必要があります。

 受賞に対し西堀さんは、「このような賞をいただき誠にありがとうございます。この春より大学院に進学し引き続き研究を行っていきたいと考えております。本研究が、がんで苦しんでいるネコたちの新たな治療選択肢につながるよう、これからも研究に励んでいく所存です。」と感想を述べています。



賞状を手にする西堀翔真さん