教学マネジメント室では、文部科学省・大学教育再生加速プログラム(AP)での取組を継承して、『Teaching & Learning Catalog Vol.5 ~学びのガイドブック』を刊行しました。

今回は、従来のALベストティーチャー表彰を受賞された先生方の紹介に加えて、新たに、教学マネジメント室の学生スタッフの発案のもと、主に新1年生向けに、山口大学生の各学年での学生生活、さらには、宇部地区の工学部生や医学部生の学生生活の紹介に紙幅を割き、"学びのガイドブック"として構成しています。

ぜひ、ご一読いただけますと幸いです。

(URL(『Teaching & Learning Catalog Vol.5 ~学びのガイドブック』))

http://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~otml/doc/tlc_vol5_final.pdf

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はじめまして。YC.CAMの田中、新里、岡です。

皆さんは、先日、山口大学食堂前で、熊本地震の募金ボランティアをしていたのをご存知ですか? 今回は、そのボランティアのメンバーの一人を紹介します!

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名前:井上 篤嗣(いのうえ あつし)

学年:4年

所属:山口大学教育学部

フィリピン留学

井上さんは1年生の2月に山口大学からの支援を受け、フィリピンに1ヶ月間短期留学します。

そのフィリピン留学は同期の尊敬する人に影響を受けて決意したそうです。

そして、その人と同じ英語の先生の授業を受けました。

「先生の授業を受けて、世界観が変わった。」

今まで「世界観が変わる」ということの意味が分からなかったのが、留学を通して分かるようになったそうです。

入学当初、生物の教員を目指す

井上さんはもともと高校の生物の先生になりたかったので高校と中学の理科の教員免許を取ります。

そのときに、「もしも方向転換したときに将来の幅を広げるためにほかにも教員免許を取っておこう」と1年の時から考えていたそうです。

そのため理科の教員免許以外にも、技術と小学校の教員免許を取りました。

4つも免許を取るということは、その分それぞれの分野の授業があり、それを受けていたら、半期で取得できる単位数の上限を超えた34単位を取得し、3年までになんと合計180単位を取得しました。

その当時は教員免許を取ることだけを考えていたので単位数については気にしたことがなかったという井上さん。友達に言われて初めて180単位も取っていることを知ったそうです。今となってはそれが就活の時の武器になりました。

この180単位のなかでも、1番印象に残った授業が「山口と世界」だそうです。「山口と世界」は、山口の魅力を世界に向けてプレゼンする授業で、「自分から進んで授業外でも勉強したり、先生や社会人の方に聞いたりと、取り組む過程が面白かった」と言っていました。

写真があるから、今がある

高校生の頃から思い出を写真にして残すことにはまっていた井上さんは、大学で先輩から一眼レフを譲り受けます。

「一眼レフを持っていたら、いろんなチャンスがあった」

「『自分にしか撮れない写真』というものがある」

それからは、写真を撮ることで人に喜んで貰えることが楽しくなっていき、写真の構図などの勉強も始めたそうです。

上手な人の写真を見て勉強していた井上さんは、一番好きだった写真家を通して「ラブグラフ」(カップルの写真撮影をするサービス)を知ります。

カップルの写真を撮ることで相手に喜んでもらえることを嬉しく思った井上さんは、一歩踏み出すことを決意します。ラブグラフに自分の撮った写真を応募したのです。

結果は... なんと一発合格!ラブグラフの中四国地区の代表となったのです!

「あの時合格したから、今がある」と井上さんは語りました。

一歩踏み出したことが、井上さんの世界を変えたのです。

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P-1グランプリ優勝、仕事に対する見方が変わる

1年生の頃からアクティブな人たちと一緒にいることが多かった井上さんは、先輩からの影響でP-1グランプリ(学生によるプレゼン大会)を知り、「参加したい!」と思うようになりました。

そして今年の2月、仲間を集め、出場することを決意します。

井上さんたちは、「新しい就活の場」というテーマのもと、企業と学生の連携を強化する仕組みである『クロスcafe』という企画を、山口県の企業約30社もの前でプレゼンしました。

そして、多くの工夫を凝らした井上さんたちのプレゼンは、見事グランプリとベストインパクト賞の2つを受賞したのです!

P-1グランプリ優勝で初めて、周りの目に見える形で結果を残せた」

「周りの人から『成長したね』『変わったね』と言われるようになった」

これまで、行動しても、『周りの人の目に見える結果』が伴わなかったことも多かったそうですが、P-1グランプリ優勝によって、友人などからも認められるようになり、大きな喜びを感じたそうです。

「お互いに高め合い、仕事に熱中できる環境があるんだな」

「社会に出たら、こういう環境で仕事がしたい!」

そして、このP-1グランプリ出場を通して、仕事に熱中できる環境に魅力を感じることができたそうです。このことが、山口県内での就職を考えるきっかけとなったのです。

現在は、山口での就職が内定し、「山口を変えたい!」と言っていました。

多くのことに挑戦し、成果を出している井上さん。今後の活躍に期待です!

はじめまして。YC.CAMの江角です。YC.CAM、初めて聞いた方も多いと思います。YC.CAMは「山大のデキルをつくります!」をモットーに、山大の可能性をもっと拡げられないかと考え活動をしている団体です。

今回はその一環として、山口大学の面白い活動やチャレンジをしている学生=デキル学生を毎月紹介します。名付けて「デキルインタビュー」です!山大全体のデキルにつなげるヒントにしようと思い、始めました。どうぞよろしくお願いします。

さて前置きが長くなりましたが、今回紹介するのは、このYC.CAMの生みの親である1人の学生です。彼のチャレンジ精神に圧倒されること間違いなしです!

名前:奥田真也(おくだまさや)

学年:4年

所属:山口大学経済学部 経営学科

*リーダーの経験をしてみたい

小学生のころから好奇心旺盛だった奥田さん。書道、空手、ピアノ、英語、サッカー...。

高校は剣道をするなど、様々なことにチャレンジしていました。しかし大学に入ったらこれがしたい、というものはなかったそう。いざ入学が決まったある日、彼は思います。

「リーダーを経験してみたい!」

これまで様々なことをしてきたけど、人前に立ってまとめることだけは経験したことがなかった。ならばやるしかない。そう感じたそうです。

*憧れの先輩との出会い いざ代表へ

彼は入学時、憧れの先輩に出会います。その先輩は「レノファ山口学生団体RISU」という、サッカーをとおした地域活性のサークルを立ち上げます。彼もその先輩と一緒に、積極的に立ち上げに加わりました。そこでの話し相手は企業や大人がほとんど。マナーや敬語、付き合い方の難しさをそこで学んでいったようです。

先輩卒業後、彼はサークルの代表に。ずっとやってみたかったリーダーの経験をすることになりますが、イメージしていたものとは違いました。

「人をまとめるって、こんなに大変なのか...」

「意思決定って、大きな責任が伴うんだ..」

*山大の可能性を拡げたい!YC.CAMの誕生

リーダーを経験した奥田さんはサークルから大学全体へと視野が広がり、考えの幅を広げていきます。

山口大学に後期で入学した彼は、山口大学に対して期待はしていませんでした。しかし「共育ワークショップ」というイベントに参加したとき、彼は思います。

「自分が今いる山口大学。山大の設備やイベント、面白い授業ってないと思ってたけど、本当かな。」

「実はみんな知らないだけなんじゃないか」

そう考えた彼は、山大のデキルをコーディネートする団体「YC.CAM」を立ち上げます。

※Y(山大)C(コーディネーター)CAM(できる意味のキャンとキャンパス)

他大学との交流やイベント企画を通して、山口大学をアピールしていきました。

そんな「チャレンジ」と「拡げる」という彼のマインドが、県外インターンシップへと彼を駆り立てていくことになります。

*長期実践型インターンシップへ

RISU、YC.CAMの代表、授業、バイト...。充実はしていましたが、同時にストレスもたまっていきます。彼は考えます。

「いろんなことをしてきたけど、結局のところ結果を出してきたのか?」                

「1つのことに集中して、そこに全力を注げるだろうか。」

就活準備の時期でもあった彼は、思い切って海外インターンを考えます。しかしお金の面で挫折し、就職支援室へ相談しにいきます。そこで紹介されたのは、『ホンキ系インターンシップフェア』(NPO法人G-net 主催)。複数の企業がきていましたが、彼の選ぶ基準は「自分に全力でぶつかってくる企業かどうか」。かっこよくておしゃれな企業ではなく、いかに泥臭く、こつこつとすべきことをしている企業かどうかで選んだ、と彼は言います。

彼はバイトを掛け持ちしてお金を貯め、岐阜・名古屋へ半年間の長期実践型インターンシップを決めます。そしていざインターンシップ。企画の立ち上げやカタログ作成、営業などを経験しました。

「実際にやってみて、自分の実力はまだまだと感じた。そして一番感じたのは、大学で学ぶことの大切さ、必要さだね」

大学では経営を専攻していた奥田さん。その学びが実践できたことの喜びと、まだ実力不足だという反省が自分を成長させたと、彼は語ります。

*日本の中の異文化を学んだ

これまで様々なチャレンジをしてきた奥田さん。ではこれから何にチャレンジしていきたいのでしょうか。

「まず山大で自分の経験を生かせるような機会をつくりたい。自分の経験をもとにどんどんチャレンジする学生が増えてくれたらうれしい」

「海外インターンは断念したけど、いつか海外に出て、日本という国について世界中の人と話を交わしてみたい。僕はこれまで、日本の中の異文化を学んだ。都会で働く人、田舎で働く人、社会人、子供...。同じ日本人だけど、価値観、考え方はそれぞれ違う。いろんな人との出会いが、自分を成長させてくれる」

まだまだいろんなことに「チャレンンジ」し、自分の「デキル」を増やしていきたい。日々挑戦する山口大学4年 奥田真也さん。今後の活躍に期待しましょう。

*お知らせ

最後に、奥田さんからお知らせです。

○国内長期実践型インターンシップ「経営革新プロジェクト」学内説明会

5月10日 14:30~15:30     

       16:10~17:10 

     山口大学共通教育棟 演習室3c     

                       

ぜひ、お越しください!!