2019年度第3回ダイバーシティ推進セミナー「SOGIについて一緒に考えてみませんか?」を開催しました

2019年12月17日(火)、令和元年度第3回ダイバーシティ推進セミナー「SOGIについて、一緒に考えてみませんか?」を吉田キャンパス新福利厚生施設「FAVO(ファボ)」で開催しました。セミナーには、高校生、大学生、学校関係者、教職員などの幅広い世代から29人が参加しました。

LGBTへの社会的な認知度も高まり、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字をとった「SOGI」という言葉も広く認識されるようになってきました。

文部科学省では、平成28年に性同一性障害や性的指向・性自認に係る児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について、教職員の理解を促進することを目的とした教職員向けの周知資料を作成し公表するなど、国を挙げての対応を進めています。

本学が掲げるダイバーシティ・キャンパスの実現には、多様性を許容し、新たな価値観の創造につながる教育環境や労働環境の充実が重要であり、LGBTをめぐる日本の現状や周囲に求められる対応への理解を深め、行動することが求められます。

その一つとして、学生や教職員の多様な性的指向や性自認を尊重し、SOGIを理由に就学や服務が妨げられることのない大学となるよう、2019年4月1日に基本理念と対応ガイドラインの策定・施行をおこない、2019年6月4日には学内教職員、大学生を対象とした「SOGIに関する基礎知識と大学として取り組むべきこと」を開催し、学部や教職員による対応格差が生じることのないよう大学教職員として取り組むべき対応や支援についての心構えを意識共有しました。さらに、2019年9月12日にはソニー東京本社でおこなわれた「ダイバーシティトークwith UDA」のサテライト会場として、すべての人が生きやすく、一人ひとりが能力を発揮できる空間をつくるための講演を開催しました。

今回のセミナーでは、山口大学にとどまらず、地域への情報発信として高校生から社会人までを対象として「多様性とは何か」「すべての人がそれぞれの能力を発揮することができる環境とは」について幅広い世代が一緒になって意見交換し、それらの実現に向けて考えることをを目的として実施しました。

まず、問題提起として高校を舞台とし、LGBTが抱える問題を、当事者ではなく周囲の人々の目線から描いた「カランコエの花」を視聴し、その後、「どのような社会になったらいいか」、「そのためには誰が何をすればいいか」などをグループに分かれてディスカッションをおこないました。

高校生、大学生、学校関係者など幅広い世代からの参加で会場は満員となり、ディスカッションでは活発な意見交換がおこなわれ、グループごとの発表では、世代間や立場の違いならではの意識共有をすることができました。

参加者アンケートでは満足度の高い評価となり、大学生からは「高校生の声が聞けたのは新鮮だった」「自分と違う意見を持つ人と共有できて良かった」、また高校生からは「大学生が分かりやすく話しをまとめてもらい、とても助かった」「自分の考えをまとめることや、他の人の考えを知ることで考えの幅が広がった」、学校関係者からは「それぞれの世代から様々な意見が出ていて、面白くもあり、勉強にもなった」「これから自分の立場でできることを考えていきたい」という前向きな意見が多く寄せられました。

ダイバーシティ推進室では、今後も、様々な世代が意見交換できるセミナーやディスカッションを開催していきます。