山口大学医学部眼科山口大学大学院医学系研究科眼科学

Patients

角膜疾患Corneal Disease

感染性角膜炎

「感染性角膜炎」は角膜にばい菌が付く病気です。角膜に付くばい菌は代表的なものだけでも26種類もあります。感染性角膜炎を治すためには、どのばい菌が付いているのか正確に見極める必要があります。
当院では角膜を擦過して顕微鏡で観察し、培養検査も行います。これらの結果と角膜の所見や患者様の背景、当院での過去の治療経験などから原因となっているばい菌を推定し、治療を始めます。基本的には薬物による治療を行いますが、角膜に孔が空いたり、薬物治療が効かない場合には角膜移植を行うこともあります。

遷延性角膜上皮欠損

「遷延性角膜上皮欠損」とは角膜の傷が1週間以上治らない状態です。原因は様々ありますので、それに応じた治療が必要となります。
当院では独自に開発した「FGLM-NH2+SSSR点眼」と「PHSRN点眼」を臨床研究の手続きを取ったうえで使用することができます。

角膜ジストロフィ

「角膜ジストロフィ」とは角膜に異常物質が沈着する遺伝病です。当院は角膜ジストロフィの遺伝子検査を先進医療として国内で最初に認可を受けました。
現在は、角膜ジストロフィの遺伝子検査は保険収載されており、当院で調べることができます。

水疱性角膜症

「水疱性角膜症」とは角膜の内皮細胞が減少して不可逆性の浮腫が起きて角膜が白く濁る病気です。治療には角膜移植が必要であり、当院では全層角膜移植(PKP)と角膜内皮移植(DSAEK)を行っています。

角膜移植

角膜を上皮から内皮までの全層性に入れ替える「全層角膜移植(PKP)」が角膜移植の基本となります。それに対して、近年悪い部分だけ入れ替えるというコンセプトの角膜パーツ移植の手術件数が増えています。角膜パーツ移植には、「表層角膜移植(LKP)」、「深層層状角膜移植(DALK)」、「角膜内皮移植(DSAEK)」、「角膜輪部移植(LT)」などがあります。それぞれの術式に適応の病態があり、長所・短所があるため、それらを十分に熟知したうえで術式を選択していくことが重要です。

目の病気・専門外来の一覧