専門教育におけるSTEAM教育
教育学部
STEAM人材育成への姿勢
- 【教室関係】
- ・「美術教育選修」では、絵画、彫刻、デザイン、工芸、美術教育など他分野との領域横断的実践については理系分野(地理学)とのワークショップなど、様々なレベルでの実践を行っている。また、「古美術の修復プロジェクト」では、上記の分野の手技を伴う造形力及び専門的知見を活用しつつ、創成科学研究科との共同研究なども行っており、彫像の再現などについては学生も卒業研究として関わっている。
- ・技術教育選修では、STEAM教育に関わるカリキュラムや教材について学習する。多くの科目で連携をとりながら総合的にSTEAM教育に関する理解を深め、学校教育における実践力を育んでいる。
- 【授業関係】
- ・「住生活科学概論」と「住居学」では実験と実測が行われており、STEAMの要素がある。
- ・「総合的な学習の時間」、「総合的な探究の時間」を扱う専門科目では、文理横断型の授業展開が可能(3年次~)。
- ・「教科指導におけるICT活用」に関する専門科目を学部全体で展開するなかで、様々な教科の学生が交じり合う(3年次~)。
- ・小学校プログラミング教育を扱う専門科目で教科横断型の授業展開が可能(この専門科目の開講が必要)。
STEAM科目導入方針
・学部内の文理横断型の科目をSTEAM科目とする。
・小中高のSTEAM教育に関わる内容を扱う学部専門科目をSTEAM科目とする。
導入状況及び今後の予定
- 令和4年度
(実績) -
- 【授業関係】
- ・技術教育選修の多くの科目でSTEAM教育に関する理解を深め、学校教育で活用できる能力を身につけた。(特にSTEAM教育が関わる科目:「応用機械」、「応用電子」等)
- ・R4年度入学生を対象として開設される「授業におけるICT活用:2年前期必修科目」、「ICT活用の理論と実践:3年前期選択科目」の内容を検討した。
- ・「総合的な学習の時間指導法」、「総合学習開発演習」における教科横断型の授業づくりの在り方についての学修を実施した。
- 令和5年度
(実績) -
- 【授業関係】
- ・「授業におけるICT活用:2年前期必修科目」を開設した。
- ・「総合的な学習の時間指導法」、「総合学習開発演習」における教科横断型の授業づくりの在り方についての学修を実施した。
- ・「教育情報システム論」においては、ツールを活用して教育や学習で使えるコンテンツやアプリを開発した。
- ・「生物学演習」においては、論理演算やアルゴリズム、パーセプトロンからニューラルネットワークまでの原理および画像認識による生物分類についての学修を実施した。
- ・技術教育選修の多くの科目でSTEAM教育に関する理解を深め、学校教育で活用できる能力を身につけた。
- ・小学校プログラミング教育を扱う専門科目で教科横断型の授業展開を検討した。
- ・今後の学校教育において、教材開発にデジタル加工機の利用は避けられず、こうした素養を育成するための授業開発が急がれる。これには実際にデジタル加工機に触れることが不可欠で、そのための環境整備に注力した。具体的には演習室の一部をファブラボ化し、学生有志の協力を得て、授業内容やカリキュラムに関する知見を得た。
- 令和6年度
(実績) -
- 【授業関係】
- ・教科横断的に小学校プログラミング教育を扱う専門科目の設置を検討した。
- ・小学校教育に関わるSTEAM科目として令和7年度の授業化を目指し、デジタルファブリケーション(プログラミングを含む)を中核とした授業を試行した。
- ・理科教育選修の「理科教育法II(生物分野)」においては、ミクロメーターをイメージした教材を学生自身に作製させ、微小物の測定を体感させた。
- ・美術教育選修の「絵画Ⅱ」においては、絵画におけるフォトリアリズム(ポップアートなどの動向と連動した様式。写真というメディアを活用。)により、そのイメージとして作り出した独自の現実の様相の特徴を改めて日常の風景として描く課題制作などを行った。「立体造形基礎」においては、線的要素の立体造形として、綿棒を用いた制作を通してトラス構造を学習した。「デザインⅡ」においては、コマ撮りアニメーション(ICTを活用した映像メデイア表現)として、デジタルで撮影した写真を繋ぎ合わせアニメーションを制作した。さらに、複製法を用いた小物商品の開発:複製する商品原型の製作に3Dプリンタを使用した。
- ・保健体育選修の「運動生理学演習」においては、運動による生理機能の変化について実験、解析(数的処理)し、その結果について考察した。
- ・技術教育選修の多くの科目(特に「応用機械」、「応用電子」、「総合技術Ⅱ」等)においてSTEAM教育に関する理解を深め、学校教育で活用できる能力を身につけた。
- 令和7年度
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- 【授業関係】
- ・小学校教育に関わるSTEAM科目として令和7年度の授業化を目指し、デジタルファブリケーション(プログラミングを含む)を中核とした授業を引き続き試行。
- ・教員を含む社会人に求められる情報科学に関する基礎知識を修得するための授業「情報科学概論」を展開する。
- ・情報教育コースの「教育コンテンツデザイン」においては、ゲームプログラミングを基本にアイデアプランやアセット作成に生成AIを部分的に活用した授業を展開する。
- 令和8年度以降
-
- 【授業関係】
- ・新たな専門科目「デジタルファブリケーションの教育利用」(仮称)を開設し、その効果と課題を検証。あわせて、科目を担当する大学教員の育成についても検討。
- ・収集した様々なデータを整理分類するために必要となるデータベース技術に関する授業「データベース概論」を展開する。